えいざつき ~元映画ブログだったポエマーの戯言~

批評というよりも、それで思い出した事を書きます。そして妄想が暴走してポエムになります。

『ミッション:インポシッブル』シリーズを観直してみた。前編

注:ここではシリーズの表記を慣例どおりに記します。[敬称略]

『ミッション:インミッシポシッブル ローグ・ネーション』に関連したことを書きます。

eiga.com


ミッション:インポッシブル』シリーズの最新作『ミッション:インポッシブル ローグ・ネーション』は最高傑作であるとともにTVシリーズの『スパイ大作戦』への “先祖返り” を思わせる作品でした。


スパイ大作戦 - Wikipedia 

そこで『ミッション:インポッシブル』シリーズの変遷を自分なりの雑感と共に書いてみました。カテゴリとしては3つ。

A:監督と映画の印象。
B:ドラマの見どころ。
C:シリーズではよくある、いわゆるお約束。

では。

 
ミッション:インポッシブル (1996)

 

A:監督はブライアン・デ・パルマ。この起用はおそらく『アンタッチャブル』 (1987) 作品&興行の成功のためだろう。観直しての印象は「懐かしい!」あのときはインターネットが民間に開放されたばかりで日本ではパソコン通信がまだ主流だったからインターネットリンクやEメールの単語、そして記録媒体がMOディスク!観ているだけで「もう、なんだか」の感。
B:主人公が濡れ衣を晴らすため活躍するのが見どころ。さらに、ざっくりといえば当時の『スパイ大作戦』のファンの怒りをかった1作目でもある。チームワークによるミッション遂行よりもハント(ファーストネームはTVとは違う)の活躍を中心にしたためにある “主要な人物” を悪役にしてしまったから。これはおそらく製作のトム・クルーズの意図だろう。でも、デ・パルマもノリノリでやってそうな気も……ともあれそれとは別に映画としては高評価&ヒットで続編とシリーズ化への道すじつけた1作目でもある。
こうしてトム・クルーズによるタイトル乗っ取りが成功。
C:ちなみにここから技術要員としてルーサーが登場。シリーズを通して関わることになる。だから『ローグ・ネーション』でのルーサーのセリフ「イーサンはダチだ」は映画ファンには感慨深い。そしてシリーズとしての “売り” となる侵入シーンはこの作品ではCIA本部となっている。小道具としてはチューインガム型の爆弾と変装ラバーとカメラ付き眼鏡の三種。後者の二つはこのあとのシリーズとおしての基本小道具になる。


ミッション:インポッシブル2』 (2000) 



A:監督はジョン・ウー。起用の理由はおそらく『マトリックス』 (1999) にも多大な影響を与えたサングラスと二丁拳銃と黒いロングコートとスローモーションが格好よさげなので、トム・クルーズがやりかっただけではないかと。だから、『男たちの挽歌』 (1986) の本家を起用すれば、文句もなさそうだしと、もう印象としてはそれだけ。『スパイ大作戦』というよりも『エージェント:イーサン・ハント』のタイトルでも通用しそうな……
B:ドラマの見どころは無し。あえていえば主人公と敵役とのヒロインの取り合いか。そして、先に書いたとおりにトム・クルーズトム・クルーズによるトム・クルーズの “俺様” 映画になっている。これは80年代のアクション映画の特徴でもある。一応、チームは組んで行動するが、それがお供え程度の存在しかないのが『スパイ大作戦』ファンからすれば激怒の的でしかないのがなんとも……しかし “俺様” 映画らしくトム・クルーズはシリーズ中では最高に体を張ってアクションをやっているわけで。バイクアクションも素手でやり合う格闘シーンもシリーズ中では一番に多い。アクションのジャンルとしては水準が高い出来上がりになっている。だから興行も成功した。
C:技術要因としてルーサーが引き続き登場。侵入シーンはバイオ兵器を開発した会社にバイオ兵器を盗るのではなく、破壊するためにヘリコプターからダイブ。小道具は変装ラバーのみ。


このシリーズこのままイーサン・ハント(&トム・クルーズ)のアクション路線でいくのかと思いきや次の『M:I Ⅲ』では路線の変更がおこなわれるのだが……

次につづきます。


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