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えいざつき ~映画と世情と日常と~

主に映画の思い出について書きますが。基本は自分の思った事をつまり妄言を書きます。

<ネタバレ>『マネー・ショート 華麗なる大逆転』を楽しむための二つの要素

注:ここでは『マネー・ショート 華麗なる大逆転』を『マネー・ショート』と表記します。

『マネー・ショート』を観ました。

 

マネー・ショート 華麗なる大逆転 : 作品情報 - 映画.com 


サブプライムローンモーゲージ債、CDS、CDO等々難しそうな用語がたくさんたくさん出でくる映画ではあるが、実はこれはそれほど理解しなくてもよい。ときたまギャクのような説明がはいるが、そのギャクが痛烈な批判になっているからだ。つまり「お前らが金儲けで狂騒しているアレは、なんの価値もないゴミなんだよ。つまり奴らはみんなバカなんだよ!」そう言ってるだけなのだから。そんな奴らに世界中が苦しめられる映画、それが『マネー・ショート』なのである。

以下、気がついたことを書きます。



〇 どうして暴落しない?どうして金利が上がり続ける!

観る前にこれを知れば『マネー・ショート』がもっと面白くなる!5つの経済用語 - FILMAGA 
グラス・スティーガル法 - Wikipedia

サブプライムローンはクソよ」まったくその通りで、映画でもそのペテン振りは描かれてはいるが、どうしてそんなクソに金が集中したのかは映画では冒頭にサラッと描かれるだけで後はあまり描かれてはいないのでブログ主の考えを書いておくとその背景は「金融商品に世界中の年金が集まったから」だ。金融市場に縛りをかけていたアメリカのグラス・スティーガル法が1980年代から徐々に無効化されていき、1999年での完全廃止は本来なら違うものである商業銀行と投資銀行やその他の金融との区別をつかないものにしてしまった。金融商品に「増やすため。マイナスを取り返すため」に年金がつぎ込まれていった。映画で描かれる金融マンの贅沢振りはそうゆう事なのである。そして保険会社や投資家達の参加がさらに加速させてバーリが暴落すると考えていた債権が暴落せずにイライラして、その原因でからくりであるCDOの内容を知ったバウムが一つの債権市場が破綻するのではなく全世界の経済が破綻する瞬間を確信して絶望する。のはまさしく「世界中の強欲の凄まじさ」に翻弄&恐怖しているのである。


〇 ドヤ顔

グランドホテル方式 - Wikipedia 
同化(演劇)(どうか)とは - コトバンク

この映画では群像劇のかたちをとっている。群像劇とは “特定の主人公を置かずに複数の登場人物でドラマを展開する” 手法だ。特定の主人公を置かない場合は誰にも感情移入できない仕組みになっており、観客はそれを文字どおり “眺める” しかできない。はずだが、登場人物達がときたま観客に向かって解説するシーンがある。これをどう理解するか?実はやっていることは『ウルフ・オブ・ウォールストリート』 (2014) と同じで、そのせいか出演していたマーゴット・ロビーもこの映画には出てくる。つまり「意図して」での方法なのだ。それは「情報をわかりやすく説明」するだけではなく「われわれ観客もこの映画の登場人物のひとりなのだ」を示している。あの出来事を経験した人は当然だか、経験していない人もラストで「誰も裁かれてはいない」現実を知ることによって「お前ら何もしないとこれから絶対にこんな目に遭うぞ!」といっているのである。


感想は……

「かなりおもしろい」です。感動が要素として必要な人には不満でしょうが、無いのが返って個人的には気に入りました。これは喜劇です。しかし「ゲラゲラ笑ってスカッとする」喜劇ではなく「出てくる奴らの間抜け振りみてゲンナリする」方の喜劇です。しかし、その間抜けにブログ主も含まれているところがニクイです。しかし、あの邦題なんとかならなかったでのでしょうか。『マネー・ショート』なんて『ドローン・オブ・ウォー』並みに意味不明です。せめて副題に原作本の『世紀の空売り』とか『世界経済の破綻に賭けた男たち』にすればよいのに、『華麗なる大逆転』って何だよ!まるでラーメンをパスタとして売るみたいな感じは。営業に向かって「お前ら自分の売る商品をまったくわかっていないな」いいたくなるような副題は。そうゆう意味では映画での目論見書を読まずに投資する人たちとまったく同じです。つまり、はからずもやがては同じ事が必ずおこるのをこの邦題が予言しているのかもしれません。最後に原作本もけっこう面白いのでおススメです。しかも観る前にでも後にでも面白さは変わりません。それが、この映画が良くできている証明にもなっています。






 
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