えいざつき ~元映画ブログだったポエマーの戯言~

批評というよりも、それで思い出した事を書きます。そして妄想が暴走してポエムになります。

映画閑話:日本が海外にマル投げしても世界標準にはなりません!

[敬称略]

こんな記事をみつけました。

金さえあれば日本はハリウッド並みの映画撮れるのだろうか? - 映画.net

実は、そんな事はすでに日本映画もやってはいます。今回はそれについて書いてみたいと思います。


 

 

ベルサイユのばら - Wikipedia 

制作に名がある山本又一郎はあの『太陽を盗んだ男』 (1979) の製作者でもある。その彼が大ヒットマンガの『ベルサイユのばら』を本場のパリで本場のスタッフで撮れば良い。と考えたのまではよかったが、アニメや舞台ならともかく映画で男装の麗人をリアリティに撮るのは相当に工夫しなければならないはずで、案の定リアリティがないものになっています。せめてミュージカルにすれば「それなり」に観れたはず。なにせ監督は『シェルブールの雨傘』 (1963) のジャック・ドゥミなのだから。

 



  

クライシス2050 - Wikipedia 

あのNHKが出資して作られたSF大作。SFXはリチャード・エドランド。デザインはシド・ミード。ちなみに制作に名が入っている川田武はSF雑誌、SFマガジンの新人賞に入選したSF作家でもある。だから、おそらく原案はこの人が中心だろう。ちなみにノベライズもかいています。だけど、自分は未読です。内容はSFサスペンスなのだが、何故か奇妙なロードムービーらしきものも挿入されて、ちっともサスペンスになっていない。のが致命的な映画でもある。


ちなみに日本映画が世界標準になれない訳ではない。というよりも、いわゆるJホラーは現在の世界標準になっている。『女優霊』 (1995)からはじまって『ザ・リング』 (2002) 『THE JUON/呪怨』 (2004)までの過程がアメリカに世界中に新たなホラーの類型を定着させた。

ようするに世界に通用するには「豪華」ではなく「工夫」だという、ものすごく当たり前の結論なのである。




 

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