[敬称略]
==== 〇 背景
TVドラマ『スケバン刑事』の初代麻宮サキや連続テレビ小説『はね駒』で人気を得たアイドル斉藤由貴が映画監督大森一樹と組んでヒットした『恋する女たち』(原作は当時の少女小説の人気作家の氷室冴子)の次の作品で、当時のベストセラーである黒柳徹子著『トットチャンネル』の映画化である。
〇 思い出話
自分の目的は同時上映(当時は二本立て興行が基本)の少年隊主演のSF映画『19 ナインティーン』を目的に観にいったのだが、目的の映画は「ビデオウォークマン」が印象に残っているぐらいで出来は平凡。今回の『トットチャンネル』の印象はテレビ放送草創期を背景に前半はコメディタッチで後半はほろ苦さで展開している。時代のせいかゴジラの着ぐるみ(ただし当時のではない)がテーマソングと一緒にちょこっと出て、このあと大森一樹監督は『ゴジラVSビオランテ』を撮り平成ゴジラシリーズの前半を支えるのである。
ちなみに映画はそれなりに楽しめる。
中で『雨に唄えば』をオマージュするシーンがあるが、今を思えばあれは、ひとつの時代の「しあわせの終焉」を描いていたのだと感慨するのでした。
[追記]
自分の声を録音して聞いてみて下さい。凹みますよ。