ここでは名称と題名を恣意的に表記します。[敬称略]
コミカルなカーレースが印象的な『キャノンボール』にリブートの企画が立ち上がっているらしい。
そこで思い出したのは『プロジェクトA』。
ジャッキーチェン 映画 プロジェクトA Project A A計劃 予告
ジャッキー映画でおなじみといえばエンドロールで流れるスタントのNGシーン集だ。『プロジェクトA』から始まったソレは自分の記憶によると『キャノンボール』がきっかけかもしれない。二作とも制作したのはゴールデン・ハーベストでもある。
ちなみにジャッキーの映画にNG集がのった本当の理由はこのサイトに書かれています。
だから今回は自分の主張を大きく出さずに今や忘れ去られた映画監督の思い出を基に書いてみたいと思います。
これが『キャノンボール』のNGシーンの動画。
Cannonball Run 1 and 2 Outtakes
『キャノンボール』では出演者たちのNGシーンであるこの映像にエンドクレジットをのせていた。「NGと言ってもスタントじゃないんだ」と感じた人もいるだろうが、この映画に出演したジャッキーはこれを境に自身のスタントシーンのメイキングを『プロジェクトA』からエンドロールに入れている。
『キャノンボール』を監督したスタントマン出身であるハル・ニーダムがこのようなお遊びをはじめたのは前作『トランザム7000VS激突パトカー軍団』から……
Smokey and the Bandit 2 blooper reel
Smokey and the Bandit 2 Out takes outakes
ちなみにこのNG集のやり方はお分かりのとおり主流にはならずに現在ではジャッキーの映画やピクサーのお遊びでしか観れないし、彼らの特徴となって定着している。
個人的な考えだと『プロジェクトA』に近いエンドロールは同じハル・ニーダム監督の『グレート・スタントマン』だろう。
このエンドロールには映画のシーンとカットされたシーンらしきモノが微妙に入り組んでいてちょっとしたメイキングを観た気持ちになる。告白すると自分もこのシーンはメイキングのために撮られていたのではないのかとずっと考えていたのだが、見直してそれは自分の勘違いだったのに気がついた。どうやら題材がスタントマンを描いているからの勘違いかもしれない。そして、ジャッキーもこの映画は観ているはずだ。
そうゆう理由でジャッキー映画でのエンドロールの影響のひとつにハル・ニーダム作品があるのかもしれない。
ニーダム監督は日本では忘れ去られた監督だが作品だと『メガフォース』がメカともにある程度で憶えれているし、なによりアクションシーンでは彼の「イコン」のようなものが残っていることから後の映画に多少なりとも影響を与えていると自分は考えている。
追記:ハル・ニーダムの影響を受けている監督に『ガールズ&パンツァー 劇場版』の水島努がいる。映画の冒頭でのアクションの撮り方(アングル)はハル・ニーダムがカーチェイスを撮り方とよく似ているし、なにより巡航戦車クルセイダーが飛ぶシーンはニーダム監督のカースタントではよくある撮り方だからだ。その撮り方はニーダム監督が西部劇のスタントしていた影響かもしれない『ガルパン 劇場版』は『マッドマックス 怒りのデス・ロード』は一時期「似ている」とネットで言われていたが、『マッドマックス』も原点は西部劇だろうから「元をたどれば」かもというやつだろう。