ここでは題名と名称を恣意的に表記します。[敬称略]
アーネスト・クラインの小説『ゲームウォーズ』を映画化したSFアクション。2045年荒廃した世界の人々の楽しみは超リアルなVR「オアシス」でゲームに興じることしかできなかった。なによりも「オアシス」に仕掛けられた三つの謎を解けば、莫大な財産と運営権を優勝者に引き渡すと、すでに死去している開発者のジェームズ・ハリデーの遺言があったからだ。アバター「パーシヴァル」ことウェイド・ワッツは最初の謎を解いて一躍「オアシス」で名を馳せた。彼に続くのは謎のアバター「アルテミス」とゲーム内の友人である「エイチ」、「ショウ」、「ダイトウ」の4人だ。5人が二つ目の謎も攻略しかけたときにウェイド達と同じくハリデーの遺産を狙う巨大企業IOI社の魔の手が彼等に迫ってくる。
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本当にありがとう!スティーブン・スピルバーグ監督
『レディ・プレイヤー1』は日本、そして世界中のオタクたちが「これは俺たちの映画だ!」と確信してしまう作品だ。アニメ・コミックス・ゲーム・ミュージック・ムービーと80年代を中心としたポップカルチャーの集大成したような映画がこれだ。
もちろんそれはスピルバーグ監督だけではなく、脚本にも参加している原作者アーネスト・クラインとアタリゲームの墓場を題材にしたドキュメンタリー映画『アタリ ゲームオーバー』-- ちなみにスピルバーグとクラインが絡んでいる映画でもある。-- 監督でもありコミックヒーローモノの脚本を多く手掛けてきたザック・ペンによる力もあるのだろう。この三人による映画かもしれない。
そして、ジャンルを超えた数多くのキャラクターやガジェットが登場するが、最終的に集約されてゆくのは、最速攻略ではなく、ひとつのコンテンツを徹底的に遊びつくす。という「オタクの原点」であり、クライン、ペン、スピルバーグの三人の思いもそこにある。
また、あえて小難しいことをいえば、「虚構(想像)が存在するから現実(社会)での自分の存在意義がある」というメッセージでもある。さらに小難しいこと付け加えれば、虚数と実数がなければ数学が成り立たないし、数学が無いと電子機器が存在しない。と主張しているのと同じようにゲームと人の社会にもそれを当てはめている。だから「ゲームは一日一時間」な終わり方も優等生的な鼻につく感じより好感がもてる。
別の側面からみると、この映画が通常のとは違うのはゲームに参加しているかのようにみえて実はジェームズ・ハリデーという男の内面を描いてゆくかたちに構成されているところだ。誰でも ハリデー=スピルバーグ の関係には気がつくだろうし、それがどこまで描かれているのかは自分はよく分からないが、確信しているのはハリデーとウェイド(パーシヴァル)が最後に到達するあの部屋だ。あの部屋こそスピルバーグ監督の「原風景」であるのかも知れない。そう思えるのはメディアは違えど、それが自分の「原風景」と重なるからでもあり、おそらく世界中のオタク達もそう重ねているはずだ。だからこそ懐古趣味だけではなく「これは俺たちの映画だ!」と思ってしまうところでもある。
少々個人的な感情が走りすぎたが、元ネタを知らなくてもそこそこ楽しめる。何より中盤におこるあるイベントは『ジュラシック・パーク』に匹敵する映像体験を味わえる。という意味ではおススメだ。
READY PLAYER ONE - Dreamer Trailer [HD]