えいざつき ~映画と世情と日常と~

何かの感想というよりも、それで思い出した事を書きます。映画、SFが多めです。そして、たまに妄想が暴走します。

『犬ヶ島』の若干ネタバレ気味の感想

ここでは題名と名称を恣意的に表記します。[敬称略]

 

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www.foxmovies-jp.com

 

架空の日本(?)を舞台にした人形アニメーション。犬にしか罹らない病気が蔓延したメガ﨑市では市長の小林が全ての犬をゴミ処理場である孤島、犬ヶ島に送り込む提案をして満場一致で支持される。第一号として送られたのは養子である小林アタリの愛犬であるスポットだった。アタリ少年はスポットを探すため犬ヶ島に向かう。そこではメガ崎市から棄てられた犬達がグループごとにその日を送っていた。アタリ少年はそこでノラ犬だったチーフと仲間たちと出会い、スポットを探して島を旅する。

 

熱烈なファンでもないので断定はしないが、ウェス・アンダーソン監督のドラマは「繋がり」だと思っている。日本的にいえば「絆」だとか「縁」とかになりそうだが、そこまでウェットでも無いし、かといってドライな訳でも無いからだ。ザ・ロイヤル・テネンバウムズのファミリー、ダージリン急行のブラザー、ムーンライズ・キングダムのパートナーなどを指す。グランド・ブダペスト・ホテル』がちょっとややこしいが、これも「繋がり」がある。もちろん人にもあるが、スクリーンサイズを変えることでロシアの玩具マトリューシカを思わせる構成になっていて時空さえも「繋がり」をさせる。そうでなければ、最初と最後のあの子供の存在は意味が無い。そして今作にもそれはある。「人と犬との繋がり」だ。そして、冒頭で伝説(昔話)を提示してクライマックスで敵役に、その「繋がり」を示すことで「最初から負けることは決まっていたこと」を悟らせて敗北を認めさせる。

 

そうゆう意味ではアンダーソン監督がいつもドラマでやっているのは他愛のないことでもある。ただ、その他愛のなさを自分のスタイルで貫き通すのがこの監督の特徴だ。

 

今作ではそれに監督の日本から連想するモノをすべてつぎ込んだ感じだ。桃太郎、忠犬、神社、和太鼓、相撲、寿司、ヤクザ、軍人、フィクサー、クロサワ映画、東宝、芹沢博士(ゴジラ)、AIBO東京ローズ夢の島東日本大震災津波原発事故、キノコ雲……医師の声が渡辺謙なのでもしかしたらあのシーンは熊井啓監督『 海と毒薬』の引用なのではないのか?等々。日本の「明」の部分より「暗」部分が強調された監督のジャポネスク風味が各所にまぶされているので退屈はせずに楽しめる。

 

のだけれども、あまり面白味がわかない。ラストに不穏さを残しつつも、ドラマはいつもどおり他愛のないことなので、アートとして見るべきなのは分かるが、イマイチにノレない。そんな感想になりました。

 


野田洋次郎も参加!ウェス・アンダーソン最新作『犬ヶ島』日本オリジナル版予告

 

 

犬ヶ島

犬ヶ島

 

  

  

 

 

 

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