えいざつき ~映画と世情と日常と~

何かの感想というよりも、それで思い出した事を書きます。映画、SFが多めです。そして、たまに妄想が暴走します。

『カメラを止めるな!』超々ネタバレギリギリの雑談:例の〇〇分について

こでは題名と名称を恣意的に表記します。[敬称略]

 

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kametome.net

 

とある撮影隊が人里離れた場所でゾンビ映画を撮影していた。監督は主演女優・松本の演技の下手さ加減に怒り心頭。撮影は小休止となる。その時に松本と主演男優の神谷はメイク係から、「ここがかつて軍が行っていった人体実験の研究施設であり、それが……」と聞かされる。一笑に付す松本と神谷だが、そこに何者かに襲われた助監督が現れて事態は急変する。そんな時に監督は叫ぶ「カメラは止めない!」と……。

 

 「今頃?」と言われれば、「大都市のあんたらには分からないだろうな!」と答えるしかない。それにムーブメントが起きなかったら地方公開されるのももっと遅れて半年以上になっていたかもだから「意外に早かった」感も個人としてはある。

 

最初から感想をいえば「楽しかった!面白かった!」けど、これをムーブメントが最高潮の時だったら「傑作!傑作!傑作!」で締めたのだろう。何でしょうね、向こうでワイノワイノと盛り上がっているのを指をくわえて眺めていざ観る段で、興奮しても「えっ、今頃?」とか返される気持ちがおのれらには分かるのか!!(もののけ姫風)

 

さて、被害妄想の愚痴は終わって、ここから本題に入る。実は『カメ止め』ドラマだけでみるとつくりはけっこう租雑になっている。仲間の中(?)で熱心なのは1人、ちょっとだけ熱心なのは1人、あとは坦々としているので、どうしてクライマックスにあんなになるのかがイマイチにピンとしない。

 

もちろんソコも含めてドラマを丁寧に描いてしまうと後半の疾走感がガクンと落ちて感動が削がれるのはよく分かる。だけども、そこに詰めの甘さを感じてしまうと、あの37分 -- 実はジャンル映画のお約束はキチンと踏まえている。-- の白々しさが強調されて鼻白む可能性が高い。

 

第一にあの37分をどう見るかで『カメ止め』の評価も分かれるという、微妙さもある。結局は小規模公開・小予算を逆手にとってのアイディア勝負が、映画ファン(またはみんなで何かを成し遂げた経験がある人)の琴線に触れるていることで高い評価を得ている感想も一理ある。しかし、あえて身も蓋もないこといえば、あの37分が無くても後半をそのままやれば上記の感動は作れたりもする。

 

だけども、それならどうして『カメ止め』がその面白さが映画ファンだけではなく一般客にも認められて半年も経たないうちに単館からロードショーで拡大された根本の理由があるとすれば、やはり一見無駄だと思えるあの37分の存在だろう。それは何なのか?自分の考えは……スポーツ大会です!

 

スポーツの大会には初心者からベテランまでの難易度の設定。例えばゴルフでのゴルフ場の難易度(芝の傾斜角とかピンやカップやバンカーの位置とか)を表すコースレートや、トライアスロン(スイム・バイク・ラン)のスプリント・オリンピック・ミドル・ロングの四つの難易度 ととか、参加する際には自分のレベルと照らし合わせて確認するでしょ。あの37分はそれです。コースの設定と難易度を先に提示しているのが、あの37分です。だから、ちょっとしたアクシデントをどうクリアするのかがスリルとして計上されて、フラッグが一つ落とされる度に溜飲が下がる、ソノの感覚は映画というよりもスポーツを観戦している感覚に近い。

 

結果的に後半の疾走感と共に湧き出たのは没入感であり、映画の中の人々との一体感だ。これが三谷幸喜アノ作品やフランソワ・トリュフォーアノ作品とはまた違う感触であり、映画ファンだけではなく一般客をも魅了したモノの正体だ。ドラマよりそこに重点を置いた意図が『カメ止め』では見事に当たっている。

 

おそらくこれは「奇をてらった」というよりも「より面白いものを作ろう!」のあらわれだろう。そうでなければあのエンドロールも必要はないからだ。まさに隅々までOMOTENASIの心に溢れた映画でした。

 

注意:いつものとうり最後に予告動画を入れますが、白紙の状態で楽しみたい人は見ない方がいいです。

 


『カメラを止めるな!』全国感染拡大中!

 

 

   

Keep Rolling (映画『カメラを止めるな!』主題歌) [feat. 山本真由美]

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zombeat (映画『カメラを止めるな!』メインテーマ)

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