えいざつき ~映画ポエマーの戯言~

映画批評というよりも、それで思い出した事を書きます。そして妄想が暴走してポエムになります。

『GODZILLA』公開便乗:黒沢明は放射能をどう思っていたか?

注:ここでは原爆と水爆を核。放射性物質放射線放射能として表記します。また科学的と軍事的な視点については書きません。


GODZILLA』公開の便乗がまだ少しつづいてます。
 
今回は番外編として黒澤明放射能についての雑観を書きます。まず最初は園子温監督の希望の国から。
 
希望の国(Blu-ray)
 
個人的な所感として観終わって放射能の影響に精神がおかしくなってゆく主人公達に対して周りの人々の反応に「どこかで観た」感があって、しばらくしたら「これは黒澤明生きものの記録じゃないか」と思ったことがあった。
 
生きものの記録 [Blu-ray]
生きものの記録(1955)
 
黒澤明が核と放射能についてかなりの批判をしていたことは映画ファンなら誰でも知っていたし、実際にでも2章にわたって放射能に対する批判の話をつくっている。
 
夢 [DVD]
夢(1990)
 
『夢』 は黒澤明の死に対する感情をつづったものだが、放射能をあつかった話は強烈だ。これに共感する人も多いと思う。
 
自分は、はじめは単にサラッと観ていたが、あるきっかけで黒澤明放射能をどの様にイメージしていたのかを知ることができたので今回はその思い出を書いてみることにした。ヒントはリチャード・フライシャー監督の ミクロの決死圏 』にあった。

黒澤明はこの映画が大嫌いだった。その理由は『黒澤明VS.ハリウッド』で書かれている。

黒澤明vs.ハリウッド―『トラ・トラ・トラ!』その謎のすべて (文春文庫)
黒澤明vs.ハリウッド―『トラ・トラ・トラ!』その謎のすべて (文春文庫)


(略)選りすぐりの科学者グループが特殊潜航艇に乗り込み、ミクロ化して体内に潜入する(略)体中がムズムズして気持ちが悪くなったという。同型のミクロの潜水艇が、自分のからだの中を走り回っている錯覚に陥ったのだろう。
黒澤明VSハリウッド』より引用。

  

だそうで、人によっては失笑ものだが、これを放射能に置き換えると黒澤明に限らず一般的な日本人ならだれでも起こる反応だろうとわかるのは『希望の国』からもみてとれる。得体の知れない何かに自分の体を蝕んで変えてゆく感覚は恐怖の根源のひとつでもあり、つまり、決して他人事ではないのだ。

 

GODZILLA ゴジラ[2014] Blu-ray2枚組
 

 

 

黒澤明vs.ハリウッド―『トラ・トラ・トラ!』その謎のすべて

黒澤明vs.ハリウッド―『トラ・トラ・トラ!』その謎のすべて

 

  

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