えいざつき ~元映画ブログだったポエマーの戯言~

批評というよりも、それで思い出した事を書きます。そして妄想が暴走してポエムになります。

ネタバレ有:『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』を面白く観るふたつのポイントとおまけ

『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』(以下、『バードマン』と略称)について書きます。映画が演劇にもつコンプレックスを描いた印象でした。

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡) : 作品情報 - 映画.com

ちょこっと補足してみました。



その一:空を飛ぶ
ティンカー・ベル - wikipedia

映画で空を飛ぶのは「心を解き放つ」を意味している。スピルバーグ監督の『E.T.』(1982)『フック』(1991)の二作でも、その瞬間に使われている。『バードマン』でも、クライマックス前にその場面を入れることによってリーガンのわだかまりを開放する展開にしている。


その二:リアリズム
アメリカ演劇(アメリカえんげき)とは - コトバンク

ブログ主は『欲望という名の電車』『セールスマンの死』『バージニア・ウルフなんかこわくない』『摩天楼を夢みて』等々の戯曲などは書籍や映画を通してしか知らないから断言はできないが、印象として登場人物の心境を台詞を使って“肉迫”してゆく従来の方法プラス現在の社会だと思っている。アクション、メロドラマのファンタジーを基にしたハリウッドとはまさしく対極にあるエンタメだといえる。『バードマン』に出てくる辛辣な女評論家の台詞はハリウッドに対する侮蔑であり、絶賛の論評はハリウッドの元スターであったリーガンの執念に対しての敗北宣言ともとれる。


おまけ:マジックリアリズム
マジックリアリズム - wikipedia

映画においてもマジックリアリズムはどちらかというと使い古された手法だが、それを面白がるのは古い映画ファンで新しい人にはまさしく“壁”がある。『バードマン』ではそれをアメコミ風ヒーローを配したりノーカット風の画面にすることによってその“壁”を低くして誰もが観れるエンタメとして工夫してる。

ちょことだけ感想を。

これはかつての映画スターが自分自身を知る映画であり、映画(空想)が舞台(現実)に勝つ映画だ!


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