注 : ここでは第一作目を『マッドマックス』と記し『マッドマックス 怒りのデス・ロード』を『怒りのデス・ロード』として記します。
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』は新たな伝説になるかも。
関連してチェイス映画3本を思い出してみました。
その一 : 『駅馬車』(1939)
かなりズルイし反則だが、すべてのアクション映画のお手本だから仕方がない。『マッドマックス』シリーズは2以降からこの駅馬車スタイルをとっている。それに『怒りのデス・ロード』ではマックスとニュークスがトラックの加速を増すために先頭のタービンにガソリンを吹きかけるシーンがあるが、これは『駅馬車』ではジョン・ウェインが手綱がゆるみ速度がおちた馬車の先頭に行って馬たちの手綱をしめるシーンを参考にしているからだ。それに妊婦もいるからね。
その二 : 『ブリット』(1968)
カメラのトリック -ひとつの例だと、007 ダイヤモンドは永遠に(1971) は高速度撮影でカーチェイスを撮っている- を使わずに本物のスピードでカーチェイスをとった『マッドマックス』の兄貴分的な作品。サンフランシスコを舞台にして二台の車がバウンドをしながらチェイスするシーンは、まるで二つのボールが坂道から転げ落ちそのまま流れてゆくようなアクションの組み立てをしている。またショットの中心を主に地面に置くことによってブレの差を強調してさらにスピード感が増す見せ方をしている。これは『マッドマックス』でも参考したと自分は考えている。
その三 : 『マッドマックス』(1979)
『マッドマックス』が凄かったのは『ブリット』を含めカーチェイスシーンが中盤からの見せ所である10分前後だったのに対して冒頭から10分以上がカーチェイスに割り当てられたことで、運転手のキャラも相俟って、観ている人にカーチェイスのみを印象づけた。さらに凄いのはカメラ(もちろん、撮影スタッフ込)に向かって高速で車&バイクを走らせたことだ。前者は観ている者を興奮させたし、後者だと安全面でハリウッドではやりたくてもやれない -今だと無人化とデジタルでできるが当時はそんな技術はなかった。 - から迫力のありすぎる感のある映像になった。それと見直して気がついたが、この作品から強い婆さんやガソリン泥棒のシーンで暗黒シルク・ド・ソレイユぽぃのやっていて「あぁ、この頃からなんだ」感があり、そうゆう意味からもこれは “原点” なのだ。
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