ここでは題名と名称を恣意的に表記します。[敬称略]
映画『マーシャル・ロー』の話をします。
マーシャル・ロー : 作品情報 - 映画.com
注:記憶に頼って書いているので鵜呑みにしないで下さい。
アメリカ同時多発テロ以前に公開された映画『マーシャル・ロー』について書きます。
主演はデンゼル・ワシントン。監督は『ラストサムライ』のエドーワード・ズィウック。
自分はリアルタイムで観たのだが、その時の感想としては「普通に面白い」だった。しかし、その一年後にアメリカ同時多発テロが起こって、その偶然性に驚いたのを憶えている。テロに対してでもそうだが、アメリカのイスラム教徒に対する対応が、この映画どおりになったからだ。もちろん強制収容 --映画のそれはおそらく太平洋戦争時の日系アメリカ人の強制収用を参考にしている -- 様な事は現実には起こらなかったが、それが、起こってもおかしくない状況だったからだ。
ちなみにアメリカもかつてアラブの過激派組織が現在のロシアかつてのソ連のアフガニスタン侵攻に対抗した西側の人間であることも憶えている。『007 リビング・デライツ』にビン・ラディン --何せ組織の名がムハジャディンだし -- を連想させる人物も出ているからだ。それがこんな状況になるなんてその時は思いもしなかった。『マーシャル・ロー』でもテロリストを育てたのはアメリカであることははっきりと描かれている。
9.11以前のテロで大きかったのは日本の地下鉄サリン事件でこれは『ザ・ロック』や『エグゼクティブ・デシジョン』のヒントにもなったが、9.11がその様子を変えてしまったともいえる。
自分の凡な頭ではこれ以上の事を語るのは難しいが、これ以降アメリカでは政治的テロリストを敵とした映画は影を潜めてしまったのは確かである。