ここでは題名と名称を恣意的に表記します。[敬称略]
こちらもお願いします。
かつてSF映画とSFアートを中心としたスターログ 日本版というSFビジュアル雑誌があった。刊行されていたのはツルモトネームと竹書房の2社だが、ここでの注目はツルモトネームで掲載された「衝撃!感激!モア・セレクト新作SF映画㊙情報」という特集記事。そこではどの映画雑誌にも載っていなかった新作情報がてんこ盛りでまさに衝撃!だったが、これがなんとすべて嘘!しかし、そして、これは。この雑誌の伝説のひとつになった瞬間でもあった。
今回はその第二段。えいざつき恒例(?)のエイプリルフールの特集として、スターログ1980-5で紹介された嘘記事「BELIEVE-IT-OR-NOT SERIES Part2 緊急特集!SFは、いま」をツッコミ付きで紹介する。
ジョン・ベルーシ主演
コナン CONAN
コナンつっいうても「見た目は子ども、頭脳は大人、」の方ではなくて、アーノルド・シュワルツェネッガー主演作『コナン・ザ・グレート』を『ブルース・ブラザース』のジョン・ベルーシが乗っ取った!って与太話。なんたって監督のジョン(自称、山本五十六の生まれ変わり)・ミリアスがスピルバーグの黒歴史『1941』に参加していたことが、きっかけ……つうても。
アーサー・C・クラーク原作 グレン・A・ラースン制作
宇宙のランデブー
これは映画ではなく、7時間のSFテレビドラマの企画として挙がっている。という与太話。SFテレビドラマ『宇宙空母ギャラクティカ』で(バトル・スターじゃないよ!念のため)ミソをつけたラースンが汚名を挽回するため(ってアレは汚名か?)するために立てられた企画でSFXは当時CFで有名なロバート・エイブルを起用って、スタートレックのパターンじゃんコレ!しかも "Rendezvous with Galactica" として改題される噂って。
超能力暴行・肉地獄
なんじゃ,それ?なタイトルだが、実は永井豪のSFマンガ『凄ノ王』を当時の にっかつロマン・ポルノで映画化って与太話。どーして、ポルノ?どーしてにっかつ?かっていうと原作にはヒロインが暴行・凌辱される場面があるから。それだけ!
ルーカスと中国の北京電影制作庁の合作の与太話。事のはじまりは、当時の鄧小平(とうしょうへい)副首相が『スター・ウォーズ』の素晴らしさに感激して、お忍びでルーカスとあってトントン拍子で実現へとこぎつけた。という。ハイハイ……。
ディノ・デ・ラウレンティス制作 リドニー・スコット監督
GUNDOM
あの『機動戦士ガンダム』が『キングコング (1976)』、『デューン/砂の惑星』をプロデュースしたディノ・デ・ラウレンティスに目がとまり、リドニー・スコット監督で実写映画化が進行中っていう与太話。題名が "Gundam" ではなく "Gundom" になったのは "dam" の部分が "damn" (スラングのくそっ!)に通じるから。だって。ちなみにコレ後に実現した。スピルバーグの『俺はガンダムで行く!』のアレではなくて『G-SAVIOUR』ってマジにガンダム黒歴史ですけど。
あの名作を『2001年宇宙の旅』のスタンリー・キューブリックが『シャイニング』の次に映画化という与太話。最大の売りは現代ではなく原作通りビクトリア朝のロンドンを舞台にするっつう、実現したら本当に凄い企画。ウソだけど。あと『アンドロメダ病原体』のマイケル・クライトンも映画化を狙ってたっーう、どーでもいい挿話付き。
星新一原作
おーい、でてこーい
3Dメガネなしの立体映画システムのお披露目として、日本ショートショートの巨匠、星新一の作品が選ばれて完成したという与太話。あと「レーザーで50回位焼き付け」だとか、「上映はレンチキラースクリーン」だとか書いてるが、さっぱり分からん!
アレクサンダー&イリア・サルキンド制作 ダン・オバノン脚本
『スーパーマン (1978)』の次にサルキンド親子が企画したのはスペースオペラの名作エドモンド・ハミルトンの『キャプテン・フューチャー』。それを『エイリアン』、『バタリアン』のダン・オバノン脚本で映画化しようとしたら何故か『ストリート・オブ・ファイヤー』のウォルター・ヒルが脚本を改竄して企画が中止って与太話。そのあとに監督がリチャード・ドナー、リドニー・スコット、ロバート・ワイズ、ジョージ・A・ロメロ、ベルナルド・ベルトルッチ、ロジャー・コーマン、ジョージ・ルーカス、ジョージ・パル、ドン・コスカレリ、ロバート・アルトマン、ウィリアム・キャメロン・メンジース、R2-D2、C3-PO、チューバッカに移ってゆく落語の寿限無みたいな……(書いてて疲れた)。
ハチャハチャSF映画
『宇宙ゴミ大戦争』などの著者 横田順彌のSFが、なんと!『九百人のお祖母さん』のほら話ユーモアのR・A・ラファティの脚本で映画化っていう与太話。なんだけども、何をいってるんだか、さっぱり分からん!
あと音楽編で、歴代SFヒロインをテーマにしたロック『Dames Galantes/Heroines in SF』とか原作者栗本薫自身が朗読する『グイン・サーガ』とかあったり、出版では謎の著者による『ヨサク』だとか、フランスの作家ボリス・ヴィアンが書いた幻のSF『銀河戦士』 だとか、やりたい放題。前回と同じリアル路線は通用しないと判断したか、それとも、そうとうに怒られたのか、のかは知らないが、今回は完全にオチャラケ路線。ちなみに今回は執筆者の記載はなし。個人としてちょっとパンチが足りない。なぁの印象だ。
ポカーン( ゚д゚)とした人にさらに( ゚д゚)とさせるために唐突に松鶴家千とせの漫談を貼って今回は終了。わかるかな~。
次もあると…………いいな。
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