ここでは題名と名称を恣意的に表記します。[敬称略]
さえない中年男のハッチ・マンセル(ボブ・オデンカーク)は、職場では実力が評価されず、家族からも頼りない父親として扱われていた。ある夜、自宅に強盗が押し入るも暴力を恐れた彼は反撃できず、家族に失望され、同じ職場の義弟にもばかにされる。鬱憤(うっぷん)を溜め込んだハッチは、路線バスで出くわした不良たちの挑発にキレて連中をたたきのめす。この事件をきっかけに、彼は謎の武装集団やロシアンマフィアから命を狙われてしまう。
シネマトゥデイより引用
映画とはポエムです!ポエムとは映画でもあります。それでは大いにポエムちゃいましょう!
今日のポエム
みんなはじめはお笑いだった
今回はネタバレ無しの誉め説教モード。
いや、面白かったよ!
もう今回はこれで終わりたいけども、さすがにそうはいかないので、これからは本作にまつわる自分が思いついたままだけを書く。
実は、観る前は結構に悩んだ。だって監督が『ハードコア』(2015) のイリア・ナイシュラーだったから。そして『ハードコア』という作品は一人称視点のほぼノーカットのSFアクションスリラーなんだか…………観たあとに気持ち悪くなった。
いや、気持ち悪いタイプの作品ではなくて、ほぼノーカットなので、どうやらノーカット酔いをして気分が悪くなった思い出があったから。これが96分ではなくて120分超えをしていたら確実に吐いていたかもしれない。その自信はある。
そしてシャールト・コプリーが出ていない!(画像はImdb)
ソンナ理由でありんす。(何故か花魁言葉)
でも、ネットの評判も上々だし、『ジョン・ウィック』を手掛けた87ノースプロダクションズ(旧87Eleven)が手掛けているのなら、少なくともアクションは面白いだろうと予想して足を運んだら、上記の感想に。
一応、最近手垢の付き過ぎた感がする「舐めてた相手が殺人マシーンでした!」系なのだが、確かに、ジョン・ウィックの87ノースプロダクションズ(旧87Eleven)が絡んでいるだけあってアクションシーンは小技がいい感じに効いているのでニヤニヤワクワクで最後まで楽しめたので満足度は高い。文句なし。
ただ、Wikipediaに書いてあるアクションスリラーとか公式のハードボイルドアクションとかのジャンル分けには物申したい。だってこれはどう見てもコメディ・喜劇です!
そしてバイオレンスをまぶしたオフビートなお笑いです。
つまりバイオレンスアクションオフビートコメディなのです。
ここでいうオフビートとは笑いの定石、笑処からチョイとずれた感じの笑い。まぁ、ぶっちゃけアリ・カウリスマキとかジム・ジャームッシュとかの笑いだ。それのバイオレンスバージョンが本作。
だからオープニングから、本作はオフビートバイオレンスコメディですよー。と宣言するかのように缶切り、缶、そして……なのだから。
そして、主人公の過去を聞かされる相手は……。
そう言えば87ノースプロダクションズ(旧87Eleven)は『デッドプール2』も担当してたっけ。(← 気がついたでしょうが、これは繰り返しのギャグです)
そして、ドンドンと音を鳴らしながらデッカイ文字でMANDY、TUSEDYE、WEDNESDAYとオーバーにやることで何か爆発しそうな演出も含め本作ではサスペンスよりもコメディ演出で展開するから。
あと、主人公を演じているのがボブ・オデンカークという人で、最初は誰?ってな気持だったが、調べたら『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』のマーチ家父ちゃん役をしたコメディ畑からの出身なので、コメディ演技はホームベースであったので納得。そして彼もコメディから離れて、これからはアクションスターとして活躍してゆくのだろう。
だってブルース・ウィルスもキアヌ・リーヴスも最初はコメディからアクションスターになった訳だし、本作でまたアクションスターが誕生した訳だメデタイメデタイ!
今回はそんな感じ。
劇場で鑑賞。