ここでは題名と名称を恣意的に表記します。[敬称略]
『SLAM DUNK』原作者の井上雄彦が監督・脚本を務める。
原作の最終戦におけるIH第2回戦・山王工業高校との試合、および読み切り作品『ピアス』の設定を取り入れた宮城リョータの過去が描かれる。
Wikipediaより引用
今回はネタバレなしの絶賛モード。
いや、凄かった。
前にどこぞのアニメ映画で似たようことを言ったが気にするな。
さて、本題に入る前に本当は1990年から96年まで週刊少年ジャンプで連載され、現在に至るまで絶大な人気を誇る名作バスケットボール漫画「SLAM DUNK」を新たにアニメーション映画化。そして、原作者の井上雄彦が監督・脚本を手がけている話題作なのは間違いは無いんだけども、いわゆる一見さんお断りところはない。
ないのだけども、やはり人によっては感動のレベルが違うのは確かなので、今回は勝手に「知ってるか?知らないか?」の材料に基づき本作の感動等級なるものを示してみたいと思う。それは……
A:原作スキスキ派……俺大歓喜!満足度200%
B:原作?アニメ?見たよ派……スゲえ!満足度120%
C:原作、アニメ知らんわ派……おもしれー!満足度90%
とまぁ、こんな感じ。
ちなみに、自分はB派
だってさ~自分はドラゴンボール派なのよ。(開き直り)
あと、魁男塾とかジョジョとかさー。(さらなる開き直り)
でも、断言できるのは誰もが、いきなり本作を観ても面白いだろうと感じるのは間違いない。
だから今回、自分の立ち位置はBとCとの間で語るのだが、そこからの本作の大事なポイントはバスケシーンの迫力と没入感がハンパないってところか。原作を知らなくても楽しめるし、むしろ本作を観てしまった後に無性に原作を読みたくなるのは間違いはない。
「まいどあり!」という集〇社のほくそ笑む顔が目に浮かぶわ。
そして、原作知ってる派も、単純に同窓会的な懐かしさだけではなく、それを倍加した感動が押し寄せる出来になっている。
つまり、そのまま映像化したモノではない。
それは何かといえば、ディテールが豊かなんだよ。
自分は、いつもブログ。つまりここで、「鑑賞者はディテールに反応していてそこからドラマを読み取って感動しているのであって、物語とはそれをまとめる器にすぎない」論を主張しているが、本作でもそれは充分に効いているのが見てとてる。
それじゃ、本作のディテールがどこにあるのかといえば、ズバリ視線と動き。
本作は視線と動きがとても豊かだ。
ひとつのバスケットボールをめぐって戦う、湘北バスケ部メンバーVS山王バスケ部メンバーの視線のやり取りが、とても魅力的なんだよ本作は!
原作、というよりも通常のマンガやアニメの場合。視線をひとつ決めて躍動感あふれる絵(カット)を描くことで、動きを表現するのだけども、本作では視線と身体の動きのタイミングを若干ずらして動かしているみたいで、それが凄まじい没入感を生み出している。
……って、多分ね。二回観てそう感じた。
当然、絵コンテからそのまんま動画にしてもそんなにはならないので、最初は動く絵コンテことプリヴィズを使っているのかと思ったけども、どうやら一旦キャラクターをシミュレーションで動かしてそれで視線と動きを決めているみたいで、それをセルリックCG。いわゆる手書き風3DCGで動かしているので、そこから実写ともアニメとも違う感覚も引きずりだして、簡単にいっちまえば実写ともアニメとも違う2.5次元的な魅力を醸し出している。
本作は、それが功を奏した。いや、奏しすぎている。そして、ここはやはり井上監督による本来のセンスの良さなのかもしれない。
というよりも、いつもそれを想定してマンガを書いていたが、アニメの際それが表に現れたってことなのかも。
いや、おみそれいたしました。
劇場で鑑賞