えいざつき ~元映画ブログだったポエマーの戯言~

批評というよりも、それで思い出した事を書きます。そして妄想が暴走してポエムになります。

晩酌しながら観た『吸血鬼 ゴケミドロ』

お題「ゆっくり見たい映画」

ここでは題名と名称を恣意的に表記します。[敬称略]

ストーリー

羽田を飛び立ったジェット機が、奇怪な現象に遭遇して岩山に不時着した。副操縦士杉坂、スチュワーデスのかずみ、次期総理候補真野、精神科医百武、ニール、徳安と法子夫婦、生物学者佐賀、自殺志願の青年松宮が生き残った。そしてもう一人、昏睡状態だった寺岡が突然、起き出した。彼は外国大使を暗殺して逃亡中だったのだが、間もなく青白い光体に吸い込まれ、顔面を細菌状の物体に犯されてしまった

スタッフ

監督 佐藤肇
脚本 高久進 小林久三
製作 猪股尭
撮影 平瀬静雄
美術 芳野尹孝
音楽 菊池俊輔
録音 中村寛
照明 青木辰夫
編集 寺田昭光

1968年製作/84分/日本
原題:Goke,Body Snatcher from Hell

映画.COMより引用

 

今回はネタバレスレスレの解説モード

 

本作はいわゆるカルト映画で分類されている。

 

でも、カルト映画って何?と問われると、その定義は曖昧になってしまう。だから今回はそれには触れない。早い話がごまかす。全力でごまかす。

 

だって~語るのメンドイなの〜。

 

70年代以降、かつてはどこかゴージャスというよりもチープさが味だったジャンル映画が『JAWS』や『スター・ウォーズ』の連続大ヒットお金かけて作りだされたし、批評としては無視&惨敗な『マッド・マックス』や『ブレードランナー』はファッションとして定着するわで、あの時代あたりからカルト映画の定義が曖昧になりはじめたのかもしれない。

 

でも、それとは別にしてもコノ作品がカルトだと言っても否定する者はそうはいないはず。公開当時は60年代なので、コノ作品はカルト映画でもクラッシックに入るから。そしてクラッシックであるからチープさはしっかりと織り込まれている。

 

まぁ、『ジャイアント・スパイダー/大襲来』(1975) と同じだ。

 

ジャイアント・スパイダー/大襲来

ねっ、チープでしょ。

 

ジャイアント・スパイダーについてはググりましょう。(いつもの)

 

だけども、観ていたはずなのに、今回のリマスター版は一味違っていた。

 

自分はビデオと名画座で観た過去があるのだけども、それは発色の良くなかったのでモノだったので、ゴケミドロという設定とギスギスした人間関係のドラマの方に目がいって、その辺りの面白さしか分からなかったけども、リマスター版を観てしまうと……

 

あの雲。あの赤の良さといったら。ちょっと筆舌に尽くしがたい。な高級な物言いをしたくなるくらいに魅力的だ。

 

あれを見たらそりゃ、タランティーノだって『キル・ビルVOL.1』の飛行機特撮のシーンに「あの赤い感じにして」とかオーダーするのは分かるわ。余談だが、あの時にそれを理解したのは特撮監督だけだったんだってサ。

 

それくらい凄い。

 

観てしまえば、情感ことエモい部分はこれが全部支えていると気がついたし断言できる。そしてカルト映画のチープさも備えている奇跡的な瞬間だ。

 

だからコレもまた映画の神様に愛されたのだろうか?……まさしく神は気まぐれ。

 

吸血鬼 ゴケミドロ(画像はimdb)

さらに余談だが、コノ作品でゴケミドロを演じた高英男は白のスーツを着込んだ暗殺者という設定なのだが、コノ作品の公開8月からの同年11月にあの『ゴルゴ13』の連載がはじまっているのだけども、その出で立ちがゴルゴにな~んか似ている気がした、している、したのは自分だけ?

 

 

まさか……

 

それではこれにて終了!

 

BDで鑑賞。

 

 

 

 

 

 

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