えいざつき ~元映画ブログだったポエマーの戯言~

批評というよりも、それで思い出した事を書きます。そして妄想が暴走してポエムになります。

晩酌で観た『東京湾炎上』

ここでは題名と名称を恣意的に表記します。[敬称略]

 

 

前に『新幹線大爆破』(1975)について書いたので、やはりコレもやっておこう。

 

内容は、石油を満載にしたマンモスタンカーが帰路につく途中でテロリスト等にシージャックされてしまい、彼等が日本政府に突きつけた要求が、このタンカーを東京湾内で破壊されたくなければ、自らの手で喜山CTS(原油輸入基地)を破壊すること、だったので、苦しい二者択一に迫られた政府は、何と特撮を使った偽の映像でそれを乗り切ろうとする流れだ。

 

ネタバレってゆーな!これは公開前からそうゆう風に宣伝されていたし、むしろ大売りのトコロだ。

 

まぁ、東宝特撮が世に対するビジネスとしてのアドバンテージを持っていた頃の作品な

 

さて、コノ作品は東宝が『日本沈没』(1973)『ノストラダムスの大予言』(1974)に続きパニック路線として1975年夏興行として公開されたが、収入が芳しくなかったためか、この路線はココで終わりとなってしまった。

 

それにコノ作品は、パニックというよりもポリティカル・スリラーに入るだろうし、さらに突っ込めば日本では珍しい陰謀系スリラーだ。

 

陰謀系スリラーとは、かつて『ドミノ』(2023)で語ったとおり、公的機関が秘密裏に我々が知らない陰謀を廻らしているといった類のもので、コノ作品もまさしくソレ。

 

それが特撮ファンだけでなく邦画好きに名を残しているのは、やはりアイデアが斬新だったからと話運び・展開が良かったからだろう。

 

演出はー?と言うなら、サスペンスとアクションは冴えないので、やはりアイデアとプロットの良さでここまで来たとういべきだろう。

 

でもまぁ、コノ作品の原作、田中光二著『爆発の臨界』の初版が1974年なので、1975年映画公開のために突貫作業で作られたのは容易に察することができる。

 

そして映画のアイデアの元となる田中のコノ原作は当時は疑似イベントと言われるジャンルに属している。疑似イベントとは社会・歴史学者ダニエル・J・ブーアスティンが唱えた概念で「注目を集めるために人工的に作られたイベント」を指す。ポイントはほんの少しだけ本当(だと勘違いされる)の事を置いておくところ。

 

この概念の今風に言い直すのなら、劇場型ナンタラになるので、今現在でも存在するし、ネットはそんな事柄で人気・パズを得ようとするので日常化しているのが現実。

 

つまり、コノ作品は現在でも通用する映画なのだ。

 

自分はいつもココで「風俗は今ネタであり、時間が経てば腐って落ちる」を言い続けているが、コノ作品に関しては、腐るどころか、上手く発酵して良い感じになっている、としか考えられない。

 

 

コノ作品が名作でも無いのに名が残っているのはそんなところだろう。

 

-- ところで、原作だとタンカーの船長の出番はほとんど無いが映画ではアノ丹波さんなのでそりゃそうなる。

 

-- ところで其の二、映画の最後にチョイと現れるオイルタンクの中へと潜る潜水服は原作では、最新鋭の深海作業服という設定になっている。

 

-- ところで其の三、映画ではバッサリとカットされたが、原作ではアノ歴史的イベントが実は……(以下、自主規制)

 

DVDで鑑賞。

 

 

 

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