ここでは題名と名称を恣意的に表記します。[敬称略]


今回はサクッと終わらせたい。
さて本作はAmazon MGM スタジオが配信のために制作されたもので、北野武監督自身も「実験作品」と公言してもいる。
それでは、何が実験なのかと思えば、前半はシリアスパート、後半はギャグパートとのふたつに分けて同じ物語を繰り返す……という。
内容はある組織の殺し屋が、警察に捕まり減刑の取り引きのため潜入捜査としてある組織に潜り込むという展開。
まあ第一印象としては、どこが実験作なのコレ?
実験というよりも、今まで培った技巧のみで撮られている。
いや技巧というのもまだ褒め言葉で、実際には手癖で撮っている……としか。
3点リーダー入れたのは、このあたりにまだ迷いがあるから。
実験というなら、野心的な何かが含まれていなければならないが、本作にはそれは感じられない。
技巧というなら、もうちょっと精緻さがあっても良いくらいなのだが、そうゆうのも見当らないので手癖。
でも、持っている手持ちのカードは驚くほど少ないのが本作ではハッキリと現れている。
さらに、シリアスもギャグも北野武にとって単純に同じで、ただ振り幅の違いだけ、というのが手癖だけに露呈している。
で、振り幅がソレ等の作品と小さくなると北野武は『あの夏、いちばん静かな海』(1991)や『キッズ・リターン』(1996)みたいな詩情が現れる。
それが確認されただけでも、本作は価値のあるもの……かも。

ぶっちゃけると、ギャグで笑ったので負け!
VODで鑑賞。
監督・脚本:北野武
撮影監督:浜田毅
照明:高屋齋
録音:高野泰雄
美術:平井淳郎
編集:北野武 太田義則
音楽:清塚信也
(データと画像は映画.comより)
