ここでは題名と名称を恣意的に表記します。[敬称略]

今回は(も)愚痴。

さて旧聞、なにせ去年公開された『劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室 南海ミッション』がネットで「面白い!面白い!」と大大大評判だったので、「ちょっくら観ておくか」と軽い気持ちで配信で鑑賞したら……
ドラマツルギー・作劇がかなりヘンテコで心がぶったまげ。
かつてTBSで放送された、命を守る移動車で救命措置を行う人々を描いた人気TVドラマだったらしい『TOKYO MER 走る緊急救命室 』の劇場用映画で、劇場作もこれが2作目なのらしいのだが、その内容は組織を鹿児島離島から沖縄最北端にかけて東京MERの様な体制を構築するために東京から指導と評価のためにやって来た主人公等が、ある島の火山噴火という災厄に遭遇して活躍する流れなのだが、どこがヘンテコかいうと……
ケース1
主人公等が救出からの撤退路で道路が寸断、さてどうする?……
仲間が来たーーっ!
ケース2
噴火で港湾に避難した島民たち、しかしそこにも溶岩がやってくるが、出せる船舶はひとつしかない、最優先で女子供を乗せようとしたとき……
MERの船が来たーー!
ケース3
主人公等と島民を乗せて噴火から脱出したMERの船、ところが過重で思うように進まず、無線も壊れているので、このままでは重傷者の命が危険になったとき船を軽くしようと元気な島民が次々と海にドボン、主人公が海水による低体温症を心配して躊躇していると……
他の島民から救出の船が来たーー!
と、マァこんな感じ。
……ナニコレ?
ついでに、ケース4もあるのだが、「ハイハイ来るんでしょ」と予想していたら、そのとおりで。
……ナニコレ。
もう何か観客にストレスできうるかぎり与えないのがスケスケのミエミエでゲンナリしたのだが、コレが大ヒットしたということは、多くの人々が面白く観た、いう現実なのだろう。
そこから鑑みると去年『国宝』が大ヒットして『宝島』や『果てしなきスカーレット』が興行で惨敗したのは、必ずしも内容ばかりでなく、宣伝等でスデに「重そう」だと直感的に悟られていたということだし、一見重そうな『爆弾』が自分には薄みに感じたのも、観客にとってはそれがいい塩梅だったと邪推するしかしかない。
薄み、重そう、とはいってもそれはあくまでも作劇・ドラマ展開の話で、ようするに、登場人物と登場人物をぶつけてそこから生まれるドラマよりも、それぞれの登場人物に共感させる運びで生まれるドラマが現代の観客には受けやすい&支持されやすい=ヒットしやすい傾向にあるみたいで、コレが今のトレンディらしいというところ。
もちろん、それを否定するつもりはないが、それ一辺倒だと飽きるのもまた確か。
おせちも良いけどカレーもね。にも限度が。
そんな愚痴でした。

