えいざつき ~映画と世情と日常と~

何かの感想というよりも、それで思い出した事を書きます。映画、SFが多めです。そして、たまに妄想が暴走します。

『エイリアン コヴェナント』感想:そして、どうして私は目が点になったのか?

ここでは題名と名称を恣意的に表記します。[敬称略][誤字修正有]

 


映画『エイリアン:コヴェナント』予告D

www.foxmovies-jp.com

 

目が点!エイリアン  コヴェナント』の感想はこれにつきる。確かに見所らしいのはあるのだが、それが一部のファンにしか通用しなので、いわゆるブロックバスターを楽しみたい人には不向きな映画だ。これアニメ映画『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』と同じタイプだ。大衆向けというよりはインテリ向けだ。せめて『LOGAN ローガン』みたいにきれいにエンタメに落としこんでいればこんな感想も沸かないのだけれども……

 

これから、この映画について批判の方向で書くが、その際にヒントになったのが脚本で参加しているジョン・ローガンが演劇として書いた台本がレオポルドとローブの事件を題材にしていること。少なくともあのキスの意味がこれで分かる。

 

それと次の記事。人によってはグロテスクしか感じられないので。注意が必要。

stevenspielberg.hatenablog.com

 

この記事の内容と同監督作品『ハンニバル』を思い出してもらえば、この監督の「美」がどこを向いているのかが簡単に想像できる。なにしろ、このシリーズの最大の功績者であるH・R・ギーガーのデザインをスタジオに強く推したのはこの監督だから。

 

ここではそれを踏まえて自分がこの映画に感じた不満を書いてみたいと思います。

 

 

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『散歩する侵略者』はSF! コメディ! そしてやっぱり黒沢清監督作品!!

ここでは題名と名称を恣意的に表記します。[敬称略][加筆修正有]

 


映画『散歩する侵略者』予告編 【HD】2017年9月9日(土)公開 

sanpo-movie.jp 

 

熱心な黒沢清監督のファンではないので断言は避けるが『散歩する侵略者』の観易さは監督の作品歴でも上位に入るのでは?第一印象はそんな感じだ。

 

そして、映画では侵略者が人間に成りすまして日常に溶け込んでいるのだが、成りすまし侵略モノの魅力「静かに犯されてゆく日常」の魅力と『散歩する侵略者』はちょっと違う。 -- 確かに影の使い方などにドン・シーゲル監督『ボディ・スナッチャー/恐怖の』の影響があるけども、それは今や黒沢監督のスタイルといってもよいものだ。 -- 今作はどちらかといえばこの宇宙人は探査体(プロープ)に近い。または侵略のための偵察といったところか。早い話テレビドラマ『新スタートレック 』の敵役だったボーグだ。「個は全体。全体は個」を連想させる意味でだ。彼等は肉体の「概念」が無い。

 

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新スタートレック ファーストコンタクト』予告より

 

それが何となく分かるのは。冒頭の惨劇が、中盤で救出される恒松祐里が演じる立花あきらから聞かされるところだ。それが存在しないからこその興味であり、惨劇だ。

 

そして、イメージした概念を(結果として)盗む宇宙人のあるパターン演出から、この一見ユーモラスで最後がウエットなSF映画が実は監督がもつドス黒さもちゃんと表現している。やはりこれは黒沢清監督作品なのだ。

 

ここでは、そのパターン演出に着目して自分がこの映画に感じたドス黒さを書いてみたいと思います。

 

 

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『ダンケルク』のおかしさ。そして美しさ

ここでは題名と名称を恣意的を表記します。[敬称略]

 


『ダンケルク(原題)』予告

wwws.warnerbros.co.jp

 

傑作!と、もろ手をあげて賞賛できないのが『ダンケルク』のツライところ。いや、観終わったあとの満足度は確かに悪くない。しかし、どこか違和感がぬぐえない。群集劇という主人公がいないドラマなのは理解している。だから、誰かに感情移入して観るものではないことも分かっている。これに不満なのはどうかしているとは思うのだが、数時間考えての結論が「これはSFではない」という決着に。今までの監督の作品はどちらかといえば「日常と非日常のゆらぎ」を主に描いていたので気がつかなかったものが戦争という実在した題材を取り上げることでノーラン監督の本質が明確に浮かび上がってきたことへのとまどいというべきか。

 

これから、この映画について思ったことを書くが、その際にヒントにしたこの記事。

www.club-typhoon.com 

cinema.ne.jp 

 

ここから分かるのは映画は舞台だけではなく時間軸を浜辺のトミー(一週間)、海のドーソン(一日)、空のフェリア(一時間)の三つに分けたこと。そのために通常のドラマの感動とは違う感触が最後に湧き上がるので、自分と同じとまどいを感じた人もいるはずだ。

 

それは映画でトミーが「どこで用を足したか問題」にも繋がっている。 

 

そして同時に、どうしてフィルム撮影とIMAXの上映にこだわったノーラン監督の意図も見えてくる。

 

今回はこの映画の批判をひとつ書いたあとに、自分が感じたノーラン監督の本質を書いてみたいと思います。

 

 

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『新感染 ファイナル・エクスプレス』で気がついたこと

ここでは題名と名称を恣意的に表記します。[敬称略][加筆修正有]

 


「新感染 ファイナル・エクスプレス」予告編

shin-kansen.com

 

傑作なんだからみんな観ろ!! (断定)

 

新感染 ファイナル・エクスプレス』。この映画の画期的なところは、本来なら「混ぜたら危険」なゾンビ(血みどろ)と人情(泣き)を融合させたところだ。通常のゾンビ物だとテレビシリーズの『ウォーキング・デッド』から連想されるように、人々が狂気に落ちてゆく様がドライまたはシニカルなドラマとして展開されるが『新感染』はやはりそこも描きつつも「人の繋がりは大事」というウエットの方向にもっていったところだ。まさに泣けるゾンビ映画だ。これに近い感触はテレビアニメの『学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD』や『がっこうぐらし!』だろうが、この二作と違うのは学生と違って主役が父親というところで感情移入の幅を広げたところ。早い話、よくある仕事一筋の家庭を省みない身勝手な男が何かがきっかけで今までの自分を振り返り新たな自分に生まれ変わる話だが、通常だとその何かは「自身の病気」だったり「誰かが亡くなったり」だが、ここでは「ゾンビに襲われる」の違いしかない。

 

批判しているんじゃないよ。傑作だっていっているんだよ!(大事なことなので二回書きました)

  

そして、韓国の社会状況に疎い自分でも列車という舞台をつかって、いわゆるそこに住む人々の確執を織り交ぜてドラマをつくっているのが分かる。そして、それとは別に、そこにあることに気がついたので、どうしてラストはああなのかを織り交ぜながら自分が感じたことをここに書いてみたいと思います。

 

 

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『ワンダーウーマン』雑談:もやもやの原因。またはクリス・パインの役割について

ここでは題名と名称を恣意的に表記します。[敬称略]

 


映画『ワンダーウーマン』本予告【HD】2017年8月25日(金)公開 

wwws.warnerbros.co.jp 

 

ワンダーウーマン』、面白いとは思いつつもどうも個人的にはノレなくて、そのモヤモヤの原因を捜していたが、二回目でどうやらこの原因の中心にはクリス・パイン演じるスティーブ・トレバーにあるのではないのかと考えた。

 

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予告より

 

ここでは、この映画で自分が感じたモヤモヤとクリス・パインが演じたスティーブ・トレバーについて思ったことを書いてみたいと思います。そのため今回は少しだけ下品な書き方になります。

 

 

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『関ヶ原』を観る上で戦国の知識は必ずしも必要はない。あるいは原田監督イズムの話

ここでは題名と名称を恣意的に表記します。[敬称略][誤字修正有]

 


「関ヶ原」本編映像 

wwwsp.sekigahara-movie.com 

 

 

今や大作全とした映画を撮るようになった原田眞人監督の『関ヶ原』。原作は司馬遼太郎で多くの人が期待するのは戦国武将たちのかけひきとクライマックスでの迫力ある合戦シーンだろうが、そうゆうのを期待すると肩透かしを食らう。素人には優しくないのだ。戦国時代の政治体制と状況、それぞれの国言葉と考え方がなんの説明も注釈もなく展開されるので、予備知識が無いと充分に楽しめていないのでは?の感覚に襲われるかもしれないが、心配しなくていい。知らなくても良いのだ。原田監督は元から説明する気は無いし、そういった知識は一度、原田監督のフィルターに通されるので監督の作品にはなっても、歴史モノとしての壮大な再現にはならない!元々、原田監督はそうゆうスタイルだ。映画の中では絶対に説明しない。

 

ガンヘッド』のクライマックスで主人公のブルックリンが「ジェロニモ!!」と叫ぶシーンがあるが、その意味を映画では説明しないのと同じだ。知らなくても良いのだ。

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ガンヘッド』より 

 

何故なら『関ヶ原』のテーマは戦国の合戦ではないからだ。前作『日本のいちばん長い日』で描かれたテーマは「忠(ちゅう)」だったが今作で描かれるのは「義(ぎ)』だからだ。だから、戦国の知識は必ずしも必要はない。

 

ここではそれに基づいて、映画で描かれた「義」について自分の考えを書いてみたいと思います。

 

 

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『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』の批判は『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』の批判でもあります

ここでは題名と名称を恣意的に表記します。[敬称略]

 


アニメ映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』予告編

www.uchiagehanabi.jp 

 

いきなり余談だが、公開時期が同じだからだろうが、ヒットしている『君の膵臓をたべたい』のクライマックスで起こる感動的な仕掛けをみて、この人も岩井俊二監督の『Love Letter』が好きなんだな。そして彼の作品が現在でもロマンス(感動)モノに影響を与えているのだともちょっとだけ感じた。どんな題材でも観ている者に不思議な感覚を感じさせるのが岩井監督の真骨頂というべきモノなのだからロマンスと相性が良いのも分かる。

 

アニメ映画『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』は自分はあまり評価していないのだが、それは後述するとして、君の名は。』のような感動を求めた人にも不評なのも分かるが、オリジナルが好きな人から見るとアニメには、その魅力を表向きはすべてつぶしにきているのでツライ映画だとも感じるのも分かる。

 

それではオリジナルの魅力はどこにあったのか?それはもちろんノスタルジックな雰囲気とそこでヒロインであるなずなを演じる奥菜恵の美しさだろう。でも、どうしてそこに魅力を感じたのか?

 

そして表向きはそうだが、実は本質ではオリジナルもアニメもテーマとしてはしっかりと結びついている。

 

オリジナルではノスタルジィという「甘さ」がソレを抑えていて、うまく作品の魅力が輝いていたが、アニメではノスタルジィの「甘さ」を盗ってしまったがために、テーマが露出してしまい、人によっては訳が分からない感覚に陥る。しかもソレは猛毒だ。

 

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 The Soul Taker 〜魂狩〜』より

 

岩井監督や大根監督のファンではないが新房監督のかなり薄いファンである自分がここではその考えをそれなりに書いてみたいと思います。

 

 

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