ここでは題名と名称を恣意的に表記します。[敬称略]
今年前期に観たハリウッド、アジア以外のアクション映画の中で印象的だった3本で、簡単な感想を書いてみたいとおもいます。
こちらもお願いします。
『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』:イタリア
孤独だった男が、愛した女性が好きだった「幻想」のヒーローになる。という “愛と正義の関係” を描いた映画。「愛を知った者(エンツォ)がヒーローになり、愛を知らない者(ジンガロ)が悪役になる」。『ダークナイト』(2008)と『LOGAN ローガン』(2017)をクロスオーバーさせた作りだが、個人としてはこちらの主人公が好みなので、共感する。
『ノー・エスケープ 自由への国境』:メキシコ・フランス合作
「人並みな幸せを得たい男(越境者)」と「幸せに置いておかれた男(地元民)」。社会のひずみでその立場に置かれた二人が台詞こそないものの砂漠で心の思いをぶつけ合う。現代ならではのアクションスリラー。ロケハンをしてからアクションを組み立てたところが巧く作品に表れている。そして、すべてが終わってもハッピーエンドにはならずにモヤモヤしか残らないのは最後に原題の “Desierto” (荒野)が出ることからあきらか。
『フリー・ファイヤー』:フランス・イギリス合作
Free Fire | Official Red Band Trailer HD | A24
「銃では簡単に人は死にません」からはじまる銃撃戦コメディ。シリアスでなくあくまでもコメディ。そして宣伝ではギャングと言ってはいるが、実は登場人物は破壊工作員。売り手の開放運動(らしい)男と元ブラックパンサーのグループ、つまり共産主義者と。仲介者のイギリス人、つまりイギリス国教と。買い手のIRA(らしい)グループ、つまりカトリック。なんだから、本来なら結びつかないはずで、「そりゃ、そうなるわ(笑)」。もしかしたら元になった事件があるのかもしれない。
あと番外として、俳優であり映画監督でもあるメル・ギブソンへのリスペクトがあふれている『ブラッド・ファーザー』:フランス。も上げておきたいと思います。
以上、3本レビューでした。

【映画パンフレット】 ノー・エスケープ 自由への国境 監督 ホナス・キュアロン キャスト ガエル・ガルシア・ベルナル、ジェフリー・ディーン・モーガン
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