ここでは題名と名称を恣意的に表記します。[敬称略]
今日のポエム
テケリ・リ……テケリ・リ……。
映画とはポエムです!ポエムとは映画でもあります。それでは大いにポエムちゃいましょう!
そして今回のキーワードは
神話外伝映画!
いや、面白かった!
しかし、新鮮さは無い!だが、自分の弩ストライクな作品だ。これは面白いというしかない。
ちょっと説明すると面白さは万人向けではなくモンスター好き。特にアメリカンモンスターが好きな向けでもある。荒れ果てた田舎町から出ようとした男二人が、いつの間にか地下に住む謎の怪物に襲われて戦う羽目になる『トレマーズ』(1990)とか。闇の仕事をしていた船乗りが犯罪に関わろうとしていた豪華客船乗り込んだ先に得体のしれない怪物と戦う羽目になる『ザ・グリード』(1998)と同じ系列のモンスター映画だ。(画像はIMDb)
ちなみにIMDbの評価だと本作は上記二作よりもチョコッと評価が低いだけだ。そこんトコロをよーく認識しておくように。というか認識しろ!
そして、前述したとおり、『トレマーズ』と『ザ・グリード』よりも小ネタ配りや展開のヒネリが足りないので新鮮さが無いのは確かなのだが、後半に分る人だけには分かる。という仕掛けを繰り出してきたので自分はそこに相当グッときた。逆に言えば、その仕掛けが分からなければ普通に面白いモンスター映画だ。そこは後述する。
何で、こんな面白いのを劇場公開しないのかが分からん。やっぱりスターか、スターがいないからなのか?いや、あのネーちゃんは『チャーリズ・エンジェル』(2019)に出演していた(ヨーロパ系なら『アクトレス〜女たちの舞台〜』(2014)と『パーソナル・ショッパー』(2016)で高い評価をもらっている。いわゆる通好みの俳優)クリステン・スチュワートだし、共演のオッちゃんには『ジェヴォーダンの獣』(2001)の、(というか今なら『国家が破産する日』(2018)や『スペシャルズ! 〜政府が潰そうとした自閉症ケア施設を守った男たちの実話〜』(2019)のこれまた通好みの俳優)ヴァンサン・カッセルなので、それなりに注目度もありそうな気もするのだが……
とか、考えていたらWikipediaに本作の本国公開は2020年1月とかのデータが記載されていたのでピンときた。時期が悪すぎた。コロナ禍の初期にぶち当たったがために配給が止まって映画興行を潰されたパターンだ。まさか、こんなことになるとは誰も考えてなかったんだろうな。ディズニーと合併するまえの20フォックス名義最後の配給作品なのに、不憫だ。
とはいっても、この作品、劇場公開されても真っ当な映画ファンには見向きもされないだろうが、自分のような真っ当でない不健康映画ファンには充分に評価されるだろう。
これがダメなら『トレマーズ』も『ザ・グリード』のダメだってことだからね!(くどい&断言!)
さて、後述のグッときた。部分について語ると、実は本作は……
H・P・ラヴクラフト(ハワード・フィリップス・ラヴクラフト)の『狂気の山脈にて』の外伝にしか見えないからだ。
つまりはクトゥルフ神話を題材にしている。
だから、最初に基地を襲うのは〇〇〇〇に対して反乱を起こすアレだし、クライマックスでは〇〇〇〇そのものにしか見えない!まぁ知能を持つ前のアレなんで〇〇〇〇のいう事しか聞きそうにもなさそうだが。
アレ、アレ、〇〇〇〇、〇〇〇〇、とか言ってるが『狂気の山脈にて』の名前を出した時点でほぼネタバレなのだから、そこは察しろ!
なので、「ソイツは何でそこにいるの?」な理由もラストの締めも『狂気の山脈にて』を知っていると( ̄ー ̄)ニヤリとするのは当然!
もちろん、これはあくまでも本作がそうゆうモチーフ&アプローチをしているだけでラヴクラフトファンがこれを認めるかどうかは判らない。
しかし、ドラえもん映画だと思ってたら「クトゥルフでした」で「OK!」と言ってくれたラヴクラフトファンの寛容さから考えるに、多分これも「OK!」だ
念押ししておくと『狂気の山脈にて』を知らなくてもそれなりに楽しめるアメリカンモンスタームービーだぞ。ただし、不健康映画ファン向けだけどな!
しかし、冒頭のスペクタクルから中盤のホラーな展開は映画館でこそ見栄えするもので、映画館で観たかったなコレ。(ただの愚痴である)
VODで鑑賞。
Underwater | Official Trailer [HD] | 20th Century FOX