えいざつき ~元映画ブログだったポエマーの戯言~

批評というよりも、それで思い出した事を書きます。そして妄想が暴走してポエムになります。

『パッドマン 5億人の女性を救った男』ネタバレ有りでチョコッと解説してサラッと感想

ここでは題名と名称を恣意的に表記します。[敬称略]

 

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www.imdb.com

 

トゥインクル・カンナー著 短編小説集の一編であり、実在するアルナーチャラム・ムルガナンダムの活動をモデルにしたヒューマン映画。インドの小さな村で修理業を営むラクシュミは最愛の妻との新婚生活ですべての女性が貧しさで生理用ナプキンが買え得ず不衛生な布で生理を使用していることを知った。そこでラクシュミは妻のためインド全ての女性のために安価で清潔なナプキンを開発しようと試行錯誤をするが、その行為が村の人々に知れ渡り、ついに村を追い出されてしまう。それでもラクシュミは諦めずに困難と誤解に遭いながらも理想の安い生理用ナプキンを作り出そうと奮戦する。

 

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オタクの妄執ついにここに極まる!! アンゴジ話『シン・ゴジラ』

ここでは題名と名称を恣意的に表記します。[敬称略]

 

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東京湾羽田沖で大量の水蒸気が噴出し、東京湾アクアラインでトンネル崩落事故が発生する。政府は海底火山か熱水噴出孔の発生を原因と判断して対応を進めようとするが、内閣官房副長官矢口蘭堂は投稿されたネットの動画から正体不明の巨大生物が起こしたものとして進言するが一笑に付される。しかし、その正体不明の巨大生物は多摩川河口から遡上、専門家の意見であった「陸上では立てない」をも覆して蒲田に上陸する。それらは東京湾で死んだある男が仕掛けた企ての序曲に過ぎなかった。

庵野秀明 監督

 

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ものスゲーー 回りくどいわ!!ギャレゴジ話『GODZILLA ゴジラ』

ここでは題名と名称を恣意的に表記します。[敬称略]

 

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サンフランシスコに住むブロディ夫妻に東京から父が逮捕された報を知るエドワードの父ジョーは彼と共に子供の頃に住んでいた日本で謎の原発事故に遭い、事故の原因を探っている父に反発して疎遠になっていたのだ。ジョーを引き取りに日本にやってきたエドワードは「今度こそ」と主張するジョーに説得されて閉鎖されていた事故現場へと侵入して拘束されてしまう。そこで彼等が知ったのは、謎の巨大生物とそれを監視してきたモナークという組織の存在だった。

ギャレス・エドワード監督

 

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みんなマグロが悪い!悪いんだ!!エメゴジ話『GODZILLA ゴジラ(1998)』

ここでは題名と名称を恣意的に表記します。[敬称略]

 

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南太平洋で日本の漁船が謎の生物に襲われて沈没した。国務省の調査に駆り出された、巨大生物の研究者のニック・タトプロスは、漁船にある傷跡から巨大化した生物がそれを行ったと判断。「核実験で新たな生物が誕生した」と仮説を立てた。数日後その生物はニューヨークに上陸。市民をパニックに陥れるが、それは人類滅亡への序曲に過ぎなかった。

ローランド・エメリッヒ監督

 

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eizatuki.hatenablog.com

 

 唐突だが、これから三作に渡ってのゴジラ話。一回目はエメゴジ。二回目はギャレゴジ。三回目はアンゴジ。それで今回はエメゴジことGODZILLA(1998)から。

 

まず、この映画のために弁護しておかなければいけないが、どうしてゴジラの誕生がアメリカではなくフランスの核実験で誕生した設定にしたのかを説明しなければならない。アメリカの核爆発実験は1992年に終了して以降は過去の核爆発のデータを基にした爆発に至らない臨界前核実験へと研究を移行させているので、エメゴジの1998年で設定上での整合が合う核爆発実験はフランス・中国・インド・パキスタン北朝鮮だからだ。そこからフランスを選択するのは諸所の起こり得る問題からすれば当然だろう。

 

しかし、それがゴジラファンからは、あのゴジラらしくには見えない造形と共に「これはゴジラじゃない」と認識させてもいる。そして「ゴジラを創る気が無い」との直感と反感も導いてもいる。

 

事実、画として表れているのはゴジラというよりもレイ・ハリーハウゼン特撮原子怪獣現わる』や水爆と深海の怪物の影響が大きいのは一目瞭然だし、その系譜であるジュラシック・パークも当然として引用されてもいる。唐突に何故かゴジラ (1984)だけが引用されているが、これはアメリカでもヒットした、あのロジャー・コーマンが設立した配給会社ニューワールド・ピクチャーズ版のゴジラからだろう。

 

つまりエメリッヒ監督はゴジラに興味が無いのだ。

 

それなら虚心の目で、ゴジラの冠を取って怪獣映画として観たのならどうなのか?……ダメですなコリャ!

 

ぶっちゃけ、マグロ喰っている奴が殖え続けて何が怖いの?モンスターなら肉喰え!人を喰え!!だろが。

 

生態系云々とかの真面目な話で危機を煽るよりも、直接に観客の恐怖心を煽った方が、手っ取り早いし分かりやすいだろうが、何故ソレをしない?

 

実際、この映画は中盤まではそこそこ楽しめる。主演のマシュー・ブロデリックを筆頭に俳優陣は緊張感よりも間の抜けたコメディ演技をしているから「大都会ニューヨークを怪獣が駆け巡って大騒ぎ」的な展開で最終的には緩くて愉しい作りに出来たはずなのに、下手にシリアスな危機を入れたがために歪な失敗作になってしまった。

 

第一、ゴジラが殖える設定はどうみても平成ガメラ一作目ガメラ 大怪獣空中決戦のギャオスの設定のパクリ……もとい、インスパイアが分かり易すぎるだろうが。パク……インスパイヤするなら中途半端じゃなくて徹底的にしろ!

 

そうゆう事で、ゴジラ映画にもならず、かといって大予算B級怪獣映画にもなり損ねたのが、エメゴジなのである。

 


Godzilla (1998) - Original Trailer

 

 

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