えいざつき ~映画と世情と日常と~

何かの感想というよりも、それで思い出した事を書きます。映画、SFが多めです。そして、たまに妄想が暴走します。

ネタバレ?:『心が叫びたがたってるんだ。』は『true tears』リブート説を唱えてみる

ここでは題名と名称を恣意的に表記します。[敬称略][加筆修正有]

心が叫びたがってるんだ。』を観ました。

 

「口は災いの元」から「災い転じて福となす」映画でした。 


本題に入る前にクライマックスの「ミュージカルに遅れたのにクラスメイトに罵倒されない」問題について書いておきます。ここはこの映画での “要” なので。

まずは主人公である成瀬順が実行委員に選ばれて、とある理由で音楽をやめた拓実の心をあるきっかけで復活させて、二人の姿を勘違いした菜月が助けるように参加。また、とある状況で拓実の言葉が大樹の心をいらだたせが順がこれまたとあることで大樹の心を救う。というみごとなマンガ青春(ベタ?)王道展開なのだが。つまり……


文型ヒエラルキーの代表の拓実
女子ヒエラルキーの代表の菜月
運動ヒエラルキーの代表の大樹


クラスでの要となる人物のヒエラルキーの心を掴んでいる成瀬順はゲームでいうところの 「攻略済」 をしているようなもので、クラスメイトの 「適度にいい人」 表現も合い重なって "尾を引かない” 演出がされている。クラスメイトのあるセリフ「(成瀬)がいなくてもやり遂げる」等にそれが集約されている。つまり映画から「それはわかっています。だから、それ以上は不満は言わないで下さい」メッセージが出されているからだ。

結局はこの映画を「おもしろいか」「つまらないかは」を感じるのはヒロインの成瀬順  ーー喋れなくなった設定が悲劇というよりも強烈なブラックユーモアになっていて、いわゆる「イタさ」が倍増し--  に共感できるかどうかにかかっている。できれば「おもしろい」できなければ「つまらない」しかない。


さて本題に入る。『心が叫びたがってんだ。』略称『ここさけ』は『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』略称『あの花』の印象を与えているが、実は『ここさけ』のメインヒロインである成瀬順はTVアニメ『true tears』略称『t t』のメインヒロインの石動乃絵のリブートなのだ。

 

 

 


true tears (アニメ) - Wikipedia 

メインヒロインの設定が、

石動乃絵:祖母の死で涙を流せなくなる。
成瀬順:両親の離婚で喋らなくなる。

になり、そして石動乃絵と成瀬順の「変な人」ぶりも共通するものだし、最終的な “落とし方” も同じだ。

石動乃絵(tt):恋をして失恋して、涙を流せるようになる。
成瀬順(ここさけ):恋をして失恋して、喋られるようになる。

少しだけ成瀬順をフォローすると彼女が実際に喋るシーンはない。しかし、ラストシーン大樹(卵役)が告白するシーンを入れているところから喋れるようになると “示唆” できる描写があるからだ。喋れなければあのシーンを入れる意味はない。

そして『tt』と『ここさけ』のもうひとつの共通点は母親役である、『tt』の主人公仲上眞一郎は『tt』のもうひとりのヒロインである湯浅比呂美につらくあたるの比呂美の母への嫉妬からで。そして『ここさけ』の成瀬順の母である成瀬泉は離婚のきっかけをつくった娘ににつらくあたる。つまり「女の顔」を見せているところだ。




こうなったのは両作の脚本が岡田麿里だからだろう。意識的なのか無意識なのかはよく分からないが。



最後に『t t』と『ここさけ』がもっとも違うのは『ここさけ』には「叫び」の部分にミュージカル風のアイディアを入れたことで、そこがテレビではなく映画としての感動を与えている。


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