えいざつき ~元映画ブログだったポエマーの戯言~

批評というよりも、それで思い出した事を書きます。そして妄想が暴走してポエムになります。

晩酌をしながら観た映画『LAMB/ラム』

お題「ゆっくり見たい映画」

ここでは題名と名称を恣意的に表記します。[敬称略]

あらすじ

アイスランドの山間で羊飼いをしている夫婦・イングヴァルとマリア(ノオミ・ラパス)。ある日、出産した羊から羊ではない何かが生まれ、二人はその存在を“アダ”と名付けて育てることにする。子供を亡くしていた二人にとって、アダとの生活はこの上ない幸せに満ちていたが、やがて夫婦は破滅への道をたどることになる。

シネマトゥデイより

 

スタッフ

監督 バルディミール・ヨハンソン
脚本 ショーン バルディミール・ヨハンソン
撮影 イーライ・アレンソン
美術 スノッリ・フレイル・ヒルマルソン
衣装 マルグレット・エイナルスドッティル
編集 アグニェシュカ・グリンスカ
音楽 ソーラリン・グドナソン

 

2021年製作/アイスランドスウェーデンポーランド合作

映画.comより

 

ネタバレなしの適当感想モード。

 

LAMBだっちゃ!

 

ネタバレをしない方針なのでコレを使いまくるぞ。

 

さて、今回から、ガッツリとではなく、ながら観した作品もチョボチョボとと書いてゆく。

 

晩酌は言葉の綾よ。

 

今後は、ガッツリは題名のみで、適当に観たのは晩酌とする。

 

で、その生えある第一弾目は本作になる。

 

LAMB/ラム(画像は映画.com)

だって、アマゾンプライムビデオ。略してアマプラ見放題に入っちゃてんだから。

 

そんでもって、観たのだけども、……ウ~ン当たり障りのない村ホラー作品だべ。

 

でもまぁ、めっちゃ褒めるわけでもなし、かと言ってつまらないわけでもない。

 

普通……だな。

 

しかし、舞台がアイスランドだというので、これはもう、あきらかにケルト文化圏の習俗が根底にあるのは間違いはない。つまりドルイド教である。魂の不滅を信じ、動植物や樹々にも人と同じように魂が存在して、日本と同じに輪廻を信じているから自分等がいる世界と別の存在がいる異界と地続きで繋がっている感覚をもつ原始宗教の世界観。

 

ようするに、後ろ戸が無くても常世と繋がっている世界のこと。(最近ネタ)

 

だから中盤からLAMBだっちゃ!が起こるのは当然だし、クライマックスでさらなるLAMB だっちゃ!が起こるののも道理になっている。

 

ウィッカーマン』(1973) や『ミッドサマー』(2019) と繋がりは同じ。前者が童貞で後者が熊だが、ココではLAMBだっちゃ!になっているわけだ。

 

だって~、この世とあの世は地続きだ。の設定なんだから。

 

だから、クライマックスの解釈は境界を犯して勝手なことをしたあの夫婦に「何してんねん!」とLAMBだっちゃ!する。というのが筋が通っている。だから、そんなには難しいドラマでもない。

 

でも、画づくりと構成は、自分には劣化版キューちゃんしか思い浮かばかったな。

 

あ、キューちゃんというのは映画監督スタンリー・キューブリックのことです。

 

キューちゃん作品といえば、絵画でいうとことのシンメトリー構図を駆使した画づくりをやり、それを微妙に崩すことでスリルとサスペンスを生み出す監督さんだが、ここでも前半はシンメトリー構図を押し出し後半からは、これを崩していたし。章立てなんかもまんまキューちゃん。

 

そこに監督の個性というかオリジナルな何かを見いだせなかったのよ自分には。

 

でも、それを表立って批判するつもりもない。だって、監督作一作目であり、作品じたいは小品というべき出来上がりになっていたから。

 

だからこその、普通。

 

しかし、つくづくかの国の映画インテリたちは反近代の恐怖を、反というか対のイメージをキリスト以前の原始宗教からもってくるのが好きだし、喜ぶところがあるな。こちとら水木しげる諸星大二郎で鍛えられているから全然屁でもないが。

 

まぁ、アダちゃんが可愛かったから良しとするか。

 

VODで鑑賞。

 

 

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