ここでは題名と名称を恣意的に表記します。[敬称略]
人気ホラーシリーズだった『チャイルド・プレイ』をリブート。引越し先で友達のいない少年アンディは、誕生日に母親カレンから人形をプレゼントされる。その人形には、音声認識センサーや高解像度画像認識機能などが備えられ、スマートフォンアプリと連携して操作も可能という、最先端の技術が盛り込まれていが、実は不良品でショッピングモールからカレンがくすねてきた物だった。自らチャッキーと名乗る人形はやがてアンディの想像を超える暴走をはじめる。
ラース・クレブバーグ監督
個人的な話だが、最近、気持ちがかなりどんよりしていたので、逆に、ここはバンバン人が死ぬ映画を観るしかない!と思い立ちポール・バーホーベン監督の『スターシップ・トゥルーパーズ』観てからの、この映画だ。だから、今回は若干甘めの感想になっているのを最初にお断りしておきます。ーー ちなみに自分はこのシリーズ、1と4しか観ていないチャッキー超初心者。
何しろ今作は社会派なのだ!来るべきAI時代の危険性を予期した内容になっているし、グローバル経済下での貧富の差と搾取の実態をホラーとして描いている意欲作でもあるのだ!
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ウソです。ちょっと言ってみただけです。
まぁ、オリジナルがスラッシャー映画なので、このリブートも当然なのだが、スラッシャー映画にとって怖がらせる演出よりも必要な「どんな奴がどんな奴をどんな場所でどんな風に殺るか!」という見せ場とただハッタリだけの演出を使ってどれだけ面白くつくれるかが勝負の分かれ目で、このハードルはちゃんとクリアしていると思う。
なによりクソデブの死に様がいい、実にいい。
だが、オリジナルからのリブートなのにソレよりもトビー・フーパー監督の『悪魔のいけにえ2』からの影響が色濃く現れていて、おそらく……
監督「(悪魔のいけにえ2)いいよね」
脚本「いい、あれはいい」
監督「それじゃ、これでいこうか」
脚本「いきましょう」
などの会話がなされたのに違いない。(ただの妄想です)
そのおかげか(?)、クライマックスはスラッシャーというよりちょっとしたアクション映画チックな盛り上がりになります。
そして、デヴィッド・ゴードン・グリーン監督『ハロウィン』に続いて、やっぱりこの映画も「は・あ・と・ふ・る」なのだ。
オリジナルは殺人鬼の魂が呪術で人形に乗り移り主人公を落とし入れる展開だったが、今作は21世紀らしくハイテク仕様のAI学習機能で、前述した『悪魔のいけにえ2』で殺人テクニックとスキルを得るし、殺す目的も快楽ではなく、アンディと友達になりたいがために殺人を起こす。これは本当は友達が欲しいのに難聴でそれができない(と思っている)アンディの感情と願望そのものだ。いわばアンディはもうひとりの自分と対決する事になるのだ。「は・あ・と・ふ・る」だ。
そして、これを機にアンディは他人との交流で友達ができるようになる。まさに殺人が作る友達の輪!なので、「は・あ・と・ふ・る」なのだ。
さらに、今作のチャッキーの声はルーク・スカイウォーカーことマーク・ハミルだ、実に「は・あ・と・ふ・る」。
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ゴメン、最後はあまりにもテキトー過ぎた。
とにかく、1に比べると、どう見ても購買欲をそそりそうにない今作チャッキーの顔の問題を除けば、このリブートは成功したんじゃないかと思います。
CHILD'S PLAY Official Trailer #2 - (2019)

Child's Play (Original Motion Picture Soundtrack)
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- 出版社/メーカー: Sony Classical
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