ここでは題名と名称を恣意的に表記します。[敬称略]
新春、明けましておめでとうございます。
当ブログの書き手である、ユーセ コーイチでございます。
今年が、あなた様方にとって良い年である事をお祈り申し上げます。
さて、そうは見えないかもしれませんが、当ブログはSF映画中心なので、それで今回は2019年でスター・ウォーズサーガが一旦終了したので、それに沿った話題を。
さて、貴方にとってのスター・ウォーズのテーマ曲とは何ですか?
もちろん、誰もがすぐに思い浮かぶのは、やっぱりジョン・ウィリアムズのあのメイン・テーマだと。
J・ウイリアムス 映画「スターウォーズ」メイン・タイトル ロンドン響
ところが、かつてはスター・ウォーズのテーマ曲で思い浮かぶのはウィリアムズではなくて別の人だったそうで、今回はそれについてまつわる話を書いておきたいと思います。
実はスター・ウォーズのアメリカ公開は1977年5月25日で、当時の期待作はスター勢ぞろいの戦争大作『遠すぎた橋』や『ポセイドン・アドベンチャー』で名をはせたプロデューサー、アーウィン・アレンの新作パニック映画『スウォーム』だったのですが、それをいきなり塗り替えたのがジョージ・ルーカスのスター・ウォーズだったらしくて、当時としても誰も予想していなかった映画が大ヒットで世相は大騒ぎだったそうで、日本公開の予定になかったのか、それともブームを盛り上げるためだったのかは分かりませんが、日本公開は一年後の1978年7月1日になりました。もちろん、その間は便乗でテレビではスター・ウォーズぽいSF映画が放送されて、邦画ももちろん東宝の『惑星大戦争』、東映の『宇宙からのメッセージ』が作られ公開しました。
そして、その間に巷で知られていたテーマ曲はジョン・ウィリアムズのあの曲ではなくて、アメリカのディスコユニット、ミーコの『スター・ウォーズのテーマ』でした。
背景にはスター・ウォーズの大ヒット前に世相としてジョン・トラボルタ主演の映画『サタデー・ナイト・フィーバー』ですでにムーブメントを起こしていたディスコブームがありました。だから、公開前にラジオから頻繁に流れていたテーマ曲は、このミーコ編曲によるモノだったらしいのです。その光線銃ビュンビュンのSF映画のイメージとディスコのキラキラとしたイメージが結びついたのかもしれません。個人として、初めてスター・ウォーズ観た人に印象として「迫力はあったが思っていたのと違った」とか、「子供には難しい」と聞かされたのを覚えています。ミーコ編曲からくるイメージと本編との乖離が起きていたのかもしれません。そんなせいなのか、いざ日本公開された際の興行成績は大ヒットはしたものの予想していたのとは至らなかったそうです。
ちなみに、ライムスター宇多丸のラジオ番組で脚光を浴びた『およげ!たいやきくん』のヒット歌手・子門真人のスター・ウォーズのテーマもこのミーコの編曲をベースにしていると思われます。つまり、当時スター・ウォーズをまだ観たことがなかった一般人にとってのイメージがこの様なのだったのが察せられます。
STAR WARS 子門真人 Masato Shimon ~カンテナバンド~ 高音質
また、これとは別に、スター・ウォーズのテーマは現代音楽の作曲家でシンセサイザー演奏の草分け的存在でもある冨田勲も演奏していました。まだ音域のバリェーションが少なかった当時のシンセでクラシック曲をディスコ調ではなく、シンフォニックとして演奏する冨田にはスター・ウォーズのテーマもその一環としてのチェレンジだったのかも知れません。
それでは最後にスター・トレックのテーマ曲を演奏(作曲ではない)した、というよりもクイズ番組『アメリカ横断ウルトラクイズ』のテーマ曲でおなじみのジャズトランぺッター、メイナード・ファーガソンによるスター・ウォーズのテーマで終わりたいと思います。
Maynard Ferguson - Star Wars Theme
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