えいざつき ~元映画ブログだったポエマーの戯言~

批評というよりも、それで思い出した事を書きます。そして妄想が暴走してポエムになります。

晩酌で観た『勇者のみ』

ここでは題名と名称を恣意的に表記します。[敬称略]

ストーリー

太平洋戦争の末期。ソロモン群島の孤島に戦況から見放された日本軍人数名が不安な日々を送っていた。ある日、この島の上空でエンジンをやられた米軍輸送機C46が、島の南端に着陸した。この搭乗員はC46の生き残りデニス空軍大尉、海兵隊のプレア少尉、衛生下士官のマローニらであった。この小さな島で日米互いにさぐりあう生活が始まった。

スタッフ

監督 フランク・シナトラ
協力監督 井上和男
特撮監督 円谷英二
脚本 須崎勝弥 ジョン・ツウィスト
製作 奥田喜久丸 ハワード・カッツ
撮影 ウィリアム・ダニエルス ハロルド・リプスキン
美術 レロイ・ディーン 大下晴義
音楽 ジョン・ウィリアムズ 広瀬健次郎
録音 スタンリー・ジョーンズ
照明 ビクター・ジョンソン
編集 サム・オースチン

1965年製作/99分/日本

映画.comより引用

 

今回はネタバレなしの紹介解説モード

 

今回はサクっと終わらせたい。だって日本語字幕がない輸入品なもので。

 

物語とドラマは、日本軍が占拠している小島に米軍の飛行機が不時着したことから始まる確執と国を超えた友愛と事の顛末を描いている。

 

さて、コノ作品。印象だけで総括してしまえば、『戦場にかける橋』プラス『父親たちの星条旗』プラス『硫黄島からの手紙』を足して3で割ったような作品になっている。

 

そんなドラマを撮ったのが、歌手であり俳優でもあるフランク・シナトラ。ぶっちゃけ大ヒット曲の『マイ・ウェイ』を歌った男だ。

 

勇者のみ

今や『マイ・ウェイ』って何?って状況になってしまったが、当時の世界的大ヒット曲であり布施明の持ち唄にもなっていて、当然のごとく60歳後半以上なおじいさんたちの心の歌なのでカラオケで必ず歌われる名曲だ。そして、世界的大ヒット曲なので、この歌を題材に映画がいくつか作られている。それくらい凄い歌なのがこれであり、それを歌ったのがコノ作品を撮ったシナトラだ。

 

-- あと、シナトラといえば、マフィアとの結びつきがあるが、コッポラ監督作『ゴッドファーザー』(1972)のプロデューサーに対する馬の首はシナトラがモデルにされているのは映画ファンなら誰でも知っているエピだ。

 

そんな彼がコノ作品を撮ってはいるが今回はそこには触れない。注目すべきなのはシナリオ、脚本。

 

その脚本はジョン・ツイストと須崎勝弥(すざき かつや)の共同でクレジットされてはいるが、自分としてはツイストの作品歴から、どうも戦争モノを書けるキャリアには思えず、米兵側のセリフだけ担当しただけで、須崎が日本兵のセリフだけではなく大まかなプロット・展開を担当したとみているからだ。-- 原案は奥田喜久丸。

 

そんな須崎。日本映画黄金期をささえた職人脚本家なので書いた数も多いが、その中から戦争を題材にした作品だけを取り上げると……

 

潜水艦イ‐57降伏せず(1959)

青島要塞爆撃命令(1963)

太平洋奇跡の作戦 キスカ(1965)

連合艦隊(1981)

 

これでピンときた者もいるだろうが、当時のごとくコノ作品も面白い。(断言)

 

黒澤明言うところの「良い脚本があれば誰が監督をしても立派な作品になるが、悪い脚本だとどんな素晴らしい監督が撮っても凡作にしかならない」をキチンと具現化した作品なのだ。

 

シナトラが撮っても大丈夫!(イ〇バ物置CM風)

 

そんなコノ作品。本来なら隠れた名作枠で語るべきなのだが、なにせ日本語字幕が無いのでソレは米兵のセリフが分からないという難点が。自分もニュアンスを完全に取れている自信もない(キッパリ)

 

権利もややこしいのか、それとも売れないと考えているのか……いるのだろうな。

 

面白いのになぁ(遠い目)

 

勇者のみ

余談ですが、データではシナトラ主演になっていますが、彼はどちらかといえば脇役です。あと日本兵役として三橋達也加藤武勝呂誉が出演しているのを報告しておきます。

 

あと、今回の件はあくまでも自分の妄想なので、「真実はこうだ!」と知っている方はやんわりと教えてください。(超弱気)

 


BDで鑑賞。

 

 

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