えいざつき ~元映画ブログだったポエマーの戯言~

批評というよりも、それで思い出した事を書きます。そして妄想が暴走してポエムになります。

晩酌をしながら観た『レッド・サン』

お題「ゆっくり見たい映画」

ここでは題名と名称を恣意的に表記します。[敬称略]

ストーリー

日米修好の任務を帯びた日本国大使、坂口備前守中村哲)と随行の武士、黒田重兵衛(三船敏郎)、名室源吾(田中悟)の一行は、合衆国大統領に献上すべき宝刀を護衛しながら特別列車でアメリカ西部を東に向っていた。ところが、この列車に連結された、金貨の納められた郵便車を、西部名うての強盗団、ボスのリンク(C・ブロンソン)と相棒のゴーシュ、(A・ドロン)一味に襲われ、警護騎兵隊の意表をついた見事な策略で、金貨を奪取された。さらにリンクとゴーシュは、初めて見る日本人に好奇心を抱き大使一行の特別車に押入り、宝刀を認めたゴーシュは、黄金に輝く太刀に驚嘆の声をあげて、これを持ち去ろうとした。その時、使命感に燃える源吾が、ゴーシュに斬りかかり逆に射殺されてしまった。かねてボスの座を狙っていたゴーシュは、郵便車に残っていたリンクを貨車もろとも爆死させようと計り、意気揚々とひきあげていった。事は急を要していた。大使は重兵衛に7日間の猶予を与え、宝刀奪還を命じた。重兵衛は、爆破で負傷したリンクを手当し、傷がいえると、ゴーシュ追跡の案内役に立てて出発した。

 

スタッフ

監督テレンス・ヤング
脚本レアード・コーニグ
製作ロベール・ドルフマン
撮影アンリ・アルカン
美術ポール・アポテケール
音楽モーリス・ジャール
編集ジョニー・ドワイヤー

1971年製作/フランス
原題:Red Sun

映画.COMより引用

 

今回はネタバレなしの脱線解説モード

 

世の中にはブロンソン、ドロン、アンドレス、三船の共演で名を残している異色西部劇なコノ作品。去年CSでコノ作品を放送してたから、ひさしぶりに観ちゃた。大昔レンタルで観たっきりだが、モーリス・ジャールの楽曲とラストカットは今でも覚えている。

 

あとは、ほとんど忘れてしまったが。

 

それにしても当時は話題作だったのだろう。(と、強引に切り替える) 何せ主演は当時人気絶頂だったチャールズ・ブロンソンだし。

 

ただし、映画ではなくマンダムのCMで。

 

-- マンダムとは男性化粧品メーカー「丹頂」のブランドの事で、1960年代には経営不振に陥っていた当社を、マンダムCMをブロンソンにそえたことで、そこからの爆発的ヒットによって年商は2年で倍増し危機を脱して、翌年の1971年には社名を「マンダム」と変更した。くらいに人気があった。

 

それに対して三船敏郎も当時はサッポロビールのCMに出ていたので、つまり、ここではマンダムVSサッポロビールの戦いになっている。

 

ちなみに、共演者のドロンとCMといえば1970年秋頃からのCMアパレルメーカー「レナウン」のブランド 「ダーバン」だが、これはコノ作品で共演した三船の口利きではじまった経緯がある。

 

-- 余談だが、コノ作品でドロンに切りかかって撃ち殺された田中浩という俳優は、これも70年にあった「わんぱくでもいい、たくましく育ってほしい」で知られている丸大ハムのCMに出演していたが、当時は三船プロに所属でそのつながりなんだろうな。

 

つまり1970年代の映画スターとはテレビCMに出演しているのが当時の常識だった。

 

-- さらに超余談だが、このテレビCMの出演料が当時の標準よりも高額で、そのために『人間の証明』(1977) では海外俳優をキャスティングする際そのノリで交渉されてプロデューサーの角川春樹が散々な目にあったという……。

 

肝心な内容は欲望に染まった西部の男が‐‐ 当時はアウトローを主役にした作品が多かった -- サムライと旅を共にすることで男の中に眠っていた義侠心がよみがえってくる展開で、そしてテレンス・ヤング監督は出演しているスター等の放つオーラというか何かを魅力的に撮ることができる人なので、だからコノ作品でも、そのあたりはキッチリと抑えている。

 

レッド・サン(画像はimdb)

そして、ラストのカット。

 

いいわ……これとてもいいわ。

 

これだけで大満足(単純)


CATVで鑑賞。

 

 

 

 

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