ここでは題名と名称を恣意的に表記します。[敬称略]
『ジョン・ウィック』シリーズの第3弾。前作で怒りのあまりに、<主席連合>の掟である、一流殺し屋が集う聖域である「コンチネンタルホテル内での殺しはおこなってはいけない」を破ってしまったジョン。追放された彼を待っていたのは組織による粛清の包囲網だった。それを何とかわして、<血の契約>を結ぶソフィアに協力を求めるためにカサブランカへと向かうが……。
一作目……斬新なアクションだが、物語と設定がヘン。
二作目……伝奇的設定と物語の色がハッキリしてきた。
そして三作目……ちょー気持ちいいい!
正直、ここまでいくとリアリティとか物語はどうでも良くて。せいぜい、主人公ジョンの「生への執着」だけを明確にしておけばアクションのつるべ打ちだけでドラマとしての感動が生まれるのを観ている感じだ。作中でバレエが出てくるから引きづっているだけかもしれないが、ここまでくるとひとつの演舞か演武を楽しむ感覚になる。
映画は三幕構成で、一幕目は前作『チャプター2』からの続きで、主席連合によって世界中の殺し屋から追われることになったジョンがニューヨークのブルックリンとマンハッタンを駆け巡るシークエンスをほぼアクションだけでやり、二幕目はカサブランカで旧知の仲であり、ある秘密を共有しているソフィアと接触して、主席連合の最高権力者エルダーに救いをもとめ、三幕目ではニューヨークに戻ってニンジャアサシンとその長(おさ)であるゼロと戦う。という流れだ。
見所は、一幕目は今回は割愛するとして、二幕目の犬を使って前作までとは違ったスピード感とその跳躍力でアクション空間を縦横無尽に動かす見せ場を作って新鮮さを出してくる。-- 一応、前振りとして馬を使ったアクションもある -- 三幕目になると、やっぱりニンジャアサシンの長、マーク・ダカスコスが演じるゼロの魅力だ。不気味さとお茶目さ(念のために言っておくが、キモかわいい。とは違うぞ!)が同居しているそのキャラは、説明よりも実際に見ていないとその感覚を共有するのが難しい。もちろんここまで独自の世界観を積み上げた結果が結晶として表れたのが、このゼロというキャラなのは間違いない。--『ザ・レイド』のヤヤン・ルヒアンも出てはいるのだけど、今回は分が悪い。
と、まぁ、ここまで一歩間違えば、シュールさとサイケが強調された、妙ちくりんになり兼ねない印象を地に足が付いたモノにしているのは、アクションスターキアヌ・リーブスのほぼスタントを使っていないアクションシーンとスタント出身の映画監督チャド・スタエルスキと彼が所属している87イレブン・プロダクションズのスタッフ&スタントの連携が巧くいっているからだろう。演舞であり演武とはそうゆうことだ。
でも、不安なのは次回作に続くのだけれども、今作で手駒を使い切った感じがして、大丈夫かな?コレ。
月並みな感想でゴメン。でも、書いておきたかったんだよ!
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