ここでは題名と名称を恣意的に表記します。[敬称略]
『大脱出』シリーズの三作目。中国のハイテク企業の社長令嬢ダヤが何者かに誘拐された。かつて彼女の身辺警護を務めて恋仲だったシェン・ローは、世界で唯一の脱獄のプロフェッショナルであるレイ・ブレスリンを訪ね、彼女が謎に包まれている<悪魔砦>に囚われている情報を入手する。ダヤを救出するために動くブレスリン。だが、パートナーであるアビゲイルも何者かに捕らえられて<悪魔砦>に拉致された。実は、無関係だと考えられたふたつの誘拐は、ある男が復讐のために仕組んだことだったのだ。
ジョン・ハーツフェルド監督
ドラゴンブレスツツツツ!!
DRAGON'S BREATH SEMI-AUTO SHOOTING
大脱出3みてきたぞ!
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ダメだったぞ!
ここから先はどれだけ、この映画(とういうべきシロモノ)がダメなのかを語るだけだから、「期待しなければソコソコ面白い」と感じていた人にはキツイぞ。でも、タイトルだけで察しはつけくけどな!
まず、衝撃なのは、あのシュールだったシリーズ前作の続きではなかったことだ。実はシリーズ最初の『大脱出』の続きになっているという、だから前作は一切無視して良し!つまり前作でのあの意味ありげな引きは全くの無意味だったのだ!!
物語の一応、現在アメリカと中国とで問題になっている中国企業ファーウェイが世界の主導権を握りつつある次世代移動体通信規格5G(第5世代)をネタに-- 社長令嬢誘拐と監禁 -- 使っているらしいが、だからと言って、もはや作品自体が支離滅裂で、どうでもいいレベルに落ちているから気にする必要は無し!
まず、少しだけ「よかった探し」をすれば、シュールだった前作と比べればソウユウのはないので、分かりやすくなってはいる(かもね?)はいるし、前作で西部警察の大門ばりに動かなかったスタローン、バウティスタのは出ずっぱりでだし、今作初登場のマックス・チャンの見せ場も一応はある。でも、前作の実質主役だったホアン・シャオミンは今作だと影も形もないけどな!
それじゃ、何がダメだったかと云えば。「どう見ても予算に見合わないのにも関わらず無理に映画として形にしようとしている」ところであり、つまりはショボい!
具体的には何がショボいのかといえば、セットを作っていない。まずは最初にマックス・チャンのアクションがはじまっても、カットで割って引きの画を使わないので、チャンのアクションの魅力を逆に殺していて面白さが半減しているし、スタローン達の作戦会議でのバックは暗幕を掛けているかのように真っ黒。とどめは主な舞台になる悪魔砦がどう見ても廃墟の刑務所。という、どこからどう見てもセットを組む予算が無かったのが丸わかり。
しかもどうやらセットを組む予算が無いのに撮影時間もタイトだったらしく、画づくりもユルユルでサスペンス演出も上手くいってはいない。作中で悪魔砦の俯瞰ショットが何度も現れるが、そうでもしなければ緊張感の演出が出来ないからだ。
とどめは、照明のセッティングも十分にする余裕が無かったためか、特に悪魔砦での画質はデジタルキャメラの増感処理で何とか見えるモノが保たれている始末だ。ハリウッドスターがいるのに撮り方がまるで日本のVシネと同じ。事実、本国アメリカではメディアリリースのみで劇場公開はされなかったからな!
前作の製作総指揮14人から7人増えて21人になった今作は「船頭多くして船山に上る」どころか、船頭が多すぎて、船が沈みかけている感すらあるが、凄いのは、これでまだ続編を作る気があるということ!
そんな映画だが……
ドラゴンブレス弾で許す!
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