えいざつき ~元映画ブログだったポエマーの戯言~

批評というよりも、それで思い出した事を書きます。そして妄想が暴走してポエムになります。

最近観た『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』

ここでは題名と名称を恣意的に表記します。[敬称略]

ポスター画像

 

リド爺さんご乱心!

 

アホアホやん!

 

もちろんほめてマス

 

そんな内容は、前作から20年以上たった頃、前作の主人公マキシマスの息子ルシアスは、別の国で妻と幸せに暮らしていたが、そこにローマ軍が侵攻、それを率いるアカシウス将軍に妻を殺されて復讐を誓う。そんな奴隷に落とされてしまったルシアスを買った人物はかつて元奴隷で、今は商人として富を築き権力に近づくまでの地位を手に入れたマクリヌスという男。彼はルシアスを剣闘士として闘わせることで、秘めたる「ある計画」を実行しようとするが……な流れだ。

 

グラディエーター』(2000)の正統な続編たる本作は当然のことながら前作を観ておいたほうが良いのだが、知らなくてもノホホンと充分に料金分愉しめるくらいにはなってはいる。

 

それは後述するとして、前作がマキシマス演じるラッセル・クロウとコンモディウス帝演じるホアキン・フェニックスの2人を軸にして物語とドラマが動いた様に、本作ではルシアス演じるポール・メスカルとマクリヌス演じるデンゼル・ワシントンの2人を軸に物語とドラマが動いてゆく。

 

ゆくが、前作がスターになりかけのクロウと演技者として認められはじめていたフェニックスというほぼ同格だった位置なのに対して、本作の主演メスカルはいささか分が悪かった。

 

だって相手がスターとしても演技者としても分厚いあのデンゼル・ワシントンだもの。キャリアからくる格が違う。

 

画像5

 

もう、デンゼル・ワシントン劇場。

 

ドラマも前作よりも複雑になっていて、本作では暗い情念をもつルシアスとマクリヌスの両方が、方やどうやってそれを昇華されてゆくのかに対して、もう片方は抱いた情念がどんな落とし所にされてゆくのかを描く。

 

しかし、それを上手くいっているかといえば舌足らずでいっていない。リド爺さんはビジュアルには凝るが、演出にはあまり気を配らないからだ。

 

だから、出来としてはアンバランスだ。

 

−− でも、このあたり多分、リド爺さんアルアルのディレクターズカット版が出たら、そこで修正されるかも。

 

ただ、それだとドラマとしてはともかく娯楽としてはパンチが足りないとリド爺さんは考えたのだろうな……だから前半はパンチ!パンチ!パンチ!パンチ!

 

合戦!サイ!ヒヒ!サメ!

 

盛り上がりを全部ぶち込み。

 

歴史研究者「確かにコロセウムに水を入れた記録があるし、それができる水路もあるが、それらをどうやって防水できたかの技術的な根拠が無いのだが?」

 

リド爺さん「うるせぃ、儂の映画じゃできるのじゃ!」

 

とまぁ、そんな心意気。(単なる憶測)

 

典型的な前半逃げ切りタイプ。

 

逃げ切り過ぎて、チョット感動が追いつかない。

 

ス・テ・キ♥ (誉めてます)

 

まぁ、インド映画の『バーフバリ』とか『RRR』とかで喜ぶ人々を眺めて「そんじゃ儂もやってみるか」な気持ちになったのかも。(また根拠無き憶測)

 

画像1

 

−− しかし、ジョージ・ミラーといいリドニー・スコットといい老人映画監督にCGを与えるとぶっ飛んだ使い方をするな。

 

劇場で鑑賞。

 

監督:リドリー・スコット
製作:ダグラス・ウィック リドリー・スコット ルーシー・フィッシャー マイケル・プラス デビッド・フランゾーニ
製作総指揮:ウォルター・パークス ローリー・マクドナルド レイモンド・カーク エイダン・エリオット
原案:ピーター・クレイグ デビッド・スカルパ
脚本:デビッド・スカルパ

(データと画像は映画.comより)

 

 

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