えいざつき ~元映画ブログだったポエマーの戯言~

批評というよりも、それで思い出した事を書きます。そして妄想が暴走してポエムになります。

晩酌で観た『バイオレント・サタデー』

ここでは題名と名称を恣意的に表記します。[敬称略]

ストーリー

スイスのとあるホテルの一室。男と女が抱き合っている。男がシャワーを浴びている間に数人の男たちが侵入し、女を殺害する。そのシーンをTVでモニターしながら、CIA長官ダンフォース(バート・ランカスター)と側近ステニングスが話している。その会話から、男はCIA部員のファセット(ジョン・ハート)、女はその妻で、KGBのスパイだったことがわかる。男たちはKGBの派遣した殺し屋で、この殺人をダンフォースがKGBと取引して承認したことも判明。ファセットは妻の仇を追い求めて、その間にオメガという組織にぶつかる。オメガとKGB部員ミケロヴィッチがつながっていることを力説し、オメガの実態を明らかにする仕事を自分にやらせてほしいとファセットは長官に訴える。長官の承認を得たファセットは、オメガの3人のうち1人を転向させる作戦を始める。

スタッフ

監督サム・ペキンパー
脚本アラン・シャープ
脚色イアン・マスターズ
原作ロバート・ラドラム
製作総指揮マイケル・ティモシー・マーフィー ラリー・ジョーンズ マーク・W・ザヴァット
製作ピーター・S・デイビス ウィリアム・N・パンザー
撮影ジョン・コキロン
美術ボブ・ウィルソン・キング
音楽ラロ・シフリン
編集エドワード・M・アブロムス デイヴィッド・ローリンズ

1983年製作/アメリ
原題:The Osterman Weekend

映画.comより引用

 

今回はネタバレなしの思い出解説モード。

 

今回は簡単にサラッとゆく。

 

アマプラ見放題に入っていたので超久しぶりの再鑑賞。コレの前はビデオテープだったのでな。

 

さて、コノ作品はバイオレンス・アクション映画の名匠であるサム・ペキンパー監督最後の作品。

 

実は、自分とペキンパーはこれが初遭遇で、最初の印象としては結構楽しんで、その後に名作と言われている『ガルシアの首』(1974)とか『ワイルドバンチ』(1969)とかをやったクチなので悪い印象はないが、これが逆だったらチョイと辛口になっていた可能性は否定できない。全盛期のペキンパー作品は神懸っているところがあるので。

 

さて寄り道として、本作は当時すでにベストセラー作家だったロバート・ラドラムの原作『オスターマンの週末』なのだが、自分の記憶ではコノ原作は『ボーン・アイデンティティー』こと『暗殺者』のアクション色の濃い作風ではなく、どちらかというと陰謀の方が濃い純然たるエスピオナージ・スリラーだったのに、ココでは、ある人物の私怨と復讐を組み入れた事でアクション色が少し入った作品となっている。映像化の際にケレン味が足りないと判断されたのか、原作との差別化を図ったのか、それともペキンパーの作風に合わせたのかは興味深い。誰かそのあたりのエピソードとか知っている人とかいませんか?

 

さて、久しぶりに観たコノ作品。意外にもまた面白かった。もちろん神懸ってはいないが、コレはコレOK!

 

主なところは、コノ作品のキモである「映像をそのまま信じるな」。が今では身近に迫ったからかもしれない。なにしろネットによるフェイクニュースの時代なので、ひとつの映像を切り取って都合のよい情報に変えるなんて今では日常茶飯事な出来事になってしまったから。コノ作品風に言うなら「貴方はネットを切ることができるか」の問いでもあるからだ。

 

バイオレント・サタデー(画像はimdb)

そうゆう意味では、盛りは通り過ぎてたとはいえ、これを選んだペキンパーの感は大したものだと思うしかないのであった。

 

でも、単純にテレビが嫌いなだけだったのかもしれないけどね。

 

VODで鑑賞。

 

 

 

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